ブラジルでも痛感!起業する覚悟で赴任すべし・・ | ぽるぶら Yoshiのブログ

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  リオの興奮も遠い昔のように、ここサンパウロでは連日、日系 企業や団体の方を訪ねています。基本的には経済や政治で暗い話が多い中、写真のボールペンはPILOT社がこの7月から現地生産に踏み切って、フランスのBICなどと同等の価格に設定し、品質には拘ったものです。ボールペンのペン先は実は超ハイテクな部分で、書き心地、耐久性などで大きな差がでるようです。ここブラジルでも不況の影響で大口の学校などが、安価な中国製に切り替えたものの、すぐに使いものにならずサイクルが短く逆に高コストに。が、なかなかその品質を理解してもらうのは難しいとのこと。そんな逆境の中でも、難しい交渉を乗り越え機械を日本から輸入、「安かろう悪かろう」でも「高かろう良かろう」でもなく、「安かろう良かろう」を実現したわけです。


  現地法人の社長さんは60歳を超えていますが、実に精力的。本人の会社との契約のことはさておき、3年じゃ何もわからない、5年は最低限必要!と主張していましたが、まったく同感です。かねてから、海外の駐在員なる言葉に違和感を感じていましたが、ブラジルに限らず、開拓どころかすでに欧米中韓が鎬を削るグローバル展開においては、現地を任される人は皆起業家でなければならないと思います。大使でもないわけですから、任期を務めればいいわけではなく、その土地で競争に勝ち抜き軌道に乗せないと本来は帰れないはず。私ごときと比較するのも何ですが、まさに起業の壁が立ちはだかります。


  商工会の事務局長さんも訪ねましたが、日本企業の多くはどうも本社を見て仕事をしているとのこと。遠いの治安が悪いのと現場を知らない本社の指示でさっさと撤退を決めた企業を例に挙げ、数字的には確実に復調の兆しがあるブラジルへの投資が引き上げられることに半ば憤慨されているようでした。これは私も同感で、株安、通貨安になれば中国韓国はこぞって投資しますが、日本企業は平気で縮小したり。来年あたり政治が安定し景気がよくなる頃にまた進出してきても後の祭り。


  もちろん前述のPILOT社に限らず、不景気関係なく、資金や人材教育などの投資を続けている企業は私のお客様にもいます。ここブラジルで私ができることは決して多くはないですが、このような肌感覚を日本の方に伝えるのも使命だと感じています。ネットが進み情報がどんなに溢れても「事件は現場で起きている」は不変だと確信しました。