ブラジルセミナーの不思議、なぜ中国の分析をしない? | ぽるぶら Yoshiのブログ

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  5年前に人生初めてお邪魔したブラジル、当初3年は年3回お邪魔しておりましたが、このところは年に1回の訪問になってしまっていて、事件は現場で起きている!と標榜している身からすると肩身の狭いものがあります。が、それでも自分が所属する日本ブラジル中央協会や在日ブラジル商工会議所などの主催するセミナーなどを通して情報収集をしています。帰任された外務省の方やJETRO、JICAと言った団体の専門家を先生に招いたセミナーには一通り参加しています。

 

  ご存知のようにブラジルではペトロブラスの汚職に始まる経済、政治の混乱から株価も通貨も大変なことになり数年経ちました。1,2年前までのセミナーではやたらにブラジルの景況の悪さを嘆き、そこそこの大手企業も慎重になって投資を控えたり、人材の育成を手控えたりしていました。日系ブラジル人の方から収集した情報ではありますが、私は一連の汚職事件は、海底油田の存在で産油国になるはずのブラジルの利権を狙う石油メジャーの仕業だと思っています。実際に石油採掘の技術を持つペトロブラス傘下の建設会社の株価がどうなったか?後にどのファンドが仕掛けたか?専門でもないのでどなたかお調べいただきたいところですが、汚職だらけと言えば言葉が悪いですが、そんなブラジルであそこまで執拗に捜査が入る、日本の三菱自動車や東芝の経緯をみるような気分です。

 

  昨今のセミナーでは、回復の兆しが見えてきたと明るい論調も多々見かけます。が、ブラジルの数字が回復基調だからと言って日本企業も回復基調になるわけではありません。日本企業が必要以上に慎重と言うのもありますが、何よりも日本が得意なはずの産業においての中国の影響力を語らずしてブラジルと日本の経済情勢など分析しても何ら意味がありません。株安通貨安で中国人はチャンスだとよだれを垂らしている一方で、日本がブラジル、南米だけ見て棒グラフにやきもきする、調査機関や官僚組織も南米局や米州担当だけで情報収集しても何ら意味のないのがグローバルでは?昨年の出張でもドバイ経由サンパウロ行のエミレーツ航空機内は中国人で溢れかえっていたことは過去のブログにも書きましたが、ブラジルに限らず政治の安定を取り戻し世界進出を加速させる中国の動向を見ずして日伯関係は語れないのではないでしょうか?10年前からCHINABAL(中国を軸にした世界経済)と申し上げていますが、私なりに中国を軸にブラジルを見る努力をしていきたいと思います。

 

参考) 好き嫌いは別にして「これからは中国、これからは中国語」