Dear Mom | どこで輝いていても。~風の声、光の声~

どこで輝いていても。~風の声、光の声~

心理学、脳科学、量子力学、哲学、
精神論、自己啓発を融合した essay。

 
この前、街で向かい側に座った女性が、少女の様に嬉しそうな顔をして、"I bought new sunglasses !"って。
私に桜色の素敵なサングラスを見せてくれたんだよ。

Mom と似た年齢の彼女が差し出したサングラス、ワクワクした瞳、私は一気にタイムスリップして、そっくりな過去のそんな景色を思い出した。

毎年楽しみにしていた桜の季節に、逝ってしまったから春を迎えるのが、まだ受け入れられない私です。

だけど貴女が大好きだったウサギを家の前で見かける度に、そして私が大好きな蝶を見つける度に、ああ、ちゃんと、まだ側に居てくれている、と。

貴女にそっくりな誰かを見かける度に、何度も振り向いて目で追って。まだ、見守ってくれてると心に確認できたり。

そんな毎日を送ってきました。

昔、貴女がシングルになった途端、私は反旗を翻した様に心の距離を置いてしまったよね。
それからMom って呼べなくなった。

きっと、どうして別れなければならなかったのと自分の中で整理がつかなかったから、急に、どう接して良いか分からなくなってしまったのかもしれない。

だけど、私も、自分と大切な誰かを守るために別れなければいけなかった過去を経験して、今だから分かるよ。

貴女も一人の人として、女性として、それが精一杯の、そしてベストの決断だったんだって。

だから何で上手くやってくれなかったのって、思ってしまって、ごめんね。

私以上に、灰色の絶望感を背負っていたのはMom なのに。

娘に、必要の無い苦労をさせてしまったって悔やんでいたって後になって、周りから聞いたよ。

責めていたんだよね、自分の事。いつも自分の事好きになれずに、もう消えてしまいたいと言い続けていたから、私は何でもっと明るく居られないのと困った顔をしていたよね。

でも最後の桜の前に貴女は小さな声で天井を見ながら言った。

「私は、本当に、よく頑張りました。」って。

その瞬間、時が止まったよ。だって私が長年ずっとずっと貴女に、そう思って欲しかった唯一の言葉だったんだもん。

びっくりして目の前の私、何も言えなかったけど、心の中で、ああ、やっとやっと自分自身の事、認められたんだね、凄いよ、Mom ....って叫んでた。

だから私も見習って、もっともっと自分の事、認めていきます。

最後の最後に、人が幸せになるための一番大切な事。
「自分を認める事。」
それを身をもって教えてくれて、ありがとう。

沢山笑って沢山喧嘩してきた。

やっぱり私は、貴女の娘で良かったです。

Mom の大好きな可愛いウサギがイースターで街に溢れています。

どうか、今は沢山お喋りできる声で、思い切り好きな場所に行ける足で、自由に幸せで居てね。

新しい恋人も作ってね。いつか私も会いに行くから紹介してね。