こんにちは♪
今日は、スーザンが立ち上げたRoom to Read
(これからは関係者同様にRtRと表記します)に先駆け、スーザンについて少しご紹介いたします。
4月21日には、東京の南アフリカ共和国大使公邸で、創設者ジョン・ウッドを迎えてパーティを開催し、300人を招待するそうです。
彼女のご実家は、多くの方にはあの美術館で有名なグッゲンハイム一族。
そして嫁いだ先は、ボストン屈指の名門ロッジ家。
アメリカ人なら名前を聞けばだれもが知っているお家柄。
ニューヨークにいたころのスーザンは、
ファッションの業界向け新聞「WWD」や40代ジェットセットを対象にした雑誌「W」を発行するフェアチャイルド社の発行人として活躍しながら、一方では、ノブレス・オブリージュにも率先して心血を注ぎます。
しかも、MOMA,メトロポリタン美術館、NYCバレエなどのボードに座ることにしのぎを削りあうというパワーゲームには見向きもせず、本当にヘルプが必要な、地味ながらものすごく重要な活動をしているソーシャルサービス系の団体に目を向け、エネルギーを注ぐのです。
彼女が尽力したチャリティのひとつが、わたしも微力ながらかかわっているInwood House
です。
いうならば、ニューヨークのソサエティの中心で、善意をもって、ニューヨークのために、社会のために、息をする自然さで貢献をしてきた人なのです。
だから、ソーシャライトなどと彼女を呼ぶのは、本人にとっては不本意なことかもしれません。
だって、彼女は、自身が発行していた雑誌「W」の社交界ウォッチングみたいなところに、決して登場しません。
わたしも、編集をしていたころ、経験したことですが、こちらが本当に取材したい人、雑誌に登場してほしいような人からは、かならずといっていいほど、断られちゃうのです。
彼女たちは、売るモノは何もないし、自分を宣伝して得になることは何もないから、決して出てこないのです。
彼女もそんなタイプの女性の一人。
時々思うのだけど、ニューヨークに存在するこの秘密クラヴみたいなエクスクルーシブな世界、誓って排他的であるわけではないけれど、だれも教えてくれないから知りようがないその在り処。
その世界の住人たちは、ひっそりと、だれにも公開することなく、堅く秘密を守っているからなかなか外からはわからない。
さて、2002年にご主人の仕事に伴って家族4人そろって東京に移って以来、彼女ほどアクティブに東京ライフを、また日本をエンジョイしている人も少ないかもしれません。
TOKYOといえば、ものすごくインターナショナルなイメージですが、
いざ、外国人としてこの街に暮らしてみると、いたるところで、
無知による差別的な扱いを感じるし(その一つの例が、バスや地下鉄の中でかなり混んでいても外国人の隣には誰も座らないとか)一々気にしていたら、すぐにでも本国に帰りたくなるような理不尽な思いをさせられます。
それでも、お里帰り中に、ニューヨークで会ったときの彼女の第一声は
「日本、大好き。まだまだ帰ってきたくないのよ」
というものでした。
彼女は日本人のサークルの中にも積極的に入っていくし(海外生活が長かった日本女性が結成しているサークルのメンバーだったり)、ものすごく行動的です。
スーザンのお里帰り中、ニューヨークで、
共通の友人であるリンダも交えて3人でランチをしたのですが、
そのときも、ランチの前には、ケイティ・クーリックとテニスをしたそうで、
ラケットを抱えて、ジーンズにスニーカーで来ました。
註・リンダに関しては、ぜひこちらを・・・ リンダがNYに来た理由
註・ケイティ・クーリックは伝説のアンカー、ウォルター・クロンカイトの流れを受け継ぐ、CBSイブニングニュースの初の女性アンカー。タイム誌によると、世界でもっとも影響力のある女性リストの一人に名が載っています。チャリティにも忙しい合間を縫って積極的に参加してらっしゃいます。昨年のINWOOD HOUSEの司会は、彼女がボランティアで務めてくださいました。
Katie Couric、 実物もまさにこの通りの方です
ちなみに、女3人のランチっていうと、なんだか、カーライル・ホテルかマーク・ホテル辺りで、着飾ってフレンチのフルコースって感じでしょ。
私たちの場合は、違うんです。
その日は、Le Quotidien というベルギーのベーカリーの経営する、あの超カジュアルなご近所カフェに行きました(笑)。
そして花が咲いた話題も、RtRに彼女がいかに感動したか、を始めとするチャリティのこと。
日本の税制面でのアメリカとの違いを彼女はよく勉強して、知っていてびっくりしました。
スーザンは聞き上手で、人を包み込む温かさに溢れていています。
生粋のニューヨーカーらしく、
「異」なるものを恐れず受け止め、受け入れ、自分の中で楽しんでインテグレイトすることができます。
いかなる差別的な考えからも開放されていて、
全く違う環境、立場にいる人の身になって考えることができる思いやりと、想像力があります。
また、たとえ差別的な扱いを受けても、彼女の品格がそれをおだやかにはねつけるでしょう。
昨日いただいたメールには、
RtRの視察もかねて、お嬢さんと二人で、ラオス、カンボジアを旅したというもの。
メールからは彼女の弾む気持ちと感動が溢れていました。
彼女なら、きっと、この日本で、
楽しみながら、気軽に参加できる、新世代のチャリティの形を提案してくれると信じています。
Room to Read
ジョン・ウッド。本をいっぱい積んで僻地の村に向かいます。
マイクロソフト社のエグゼとして中国を担当していたジョン・ウッド(当時30代)が創設した、アジアを中心とする貧しい地域に住む子供たちに、図書館を届けることを主目的とする財団。
ジョンは、この財団を立ち上げるために、中国やチベットなどの過疎地を奔走し、最終的には、会社をやめます。この事業に一生をささげたいと思ったからです。
そして、それをジョンが書き下ろした本を読むことで知り、大きな感銘を受けたスーザン。なんとかお役に立てないかと思い、行動を起こし、ここに、日本支部である、日本チャプターを立ち上げることになったのです。
ニューヨーク・タイムズの記者、ニコラス・クリストがアジアの貧しい地域での児童就労に関して、大変に考えさせられる記事を書いています。
「バングラディシュやインドなどで13歳未満の児童が就業に携わることは確かにいけないけれど、それを禁止してしまうと、その児童の収入に頼っている貧しい家庭にますます打撃を与えることになる。次なる世代のことを考えると、たとえ13歳未満でも働く機会を与えることで、それが次なる世代で貧困を脱却できるバネにつながるかもしれない
幼くして家族を支えるために働く子供たちが、労働の合間に、本を読む楽しみがあれば、もしかして、貧困を脱却するバネとなるかもしれません。
あの、日本の偉人、野口英世さんのように。
バイリンガルのボランティア募集に、
たくさんの方が名乗りをあげてくださり、
感激して、びっくりしています。
とりあえず、ここでひとまず募集は打ち切りたいと思います。
ありがたい気持ちでいっぱいです。
またお願いすることもあるかもしれませんが、
本当にありがとうございます。