「八方美人」
正に、私を現す一言そのもの。
こんな風に「事無かれ主義」になったのは、いつからだろう?
波風立てたくない。
だから、いつも、仮面の様に笑う。
そんな私は、いつから形成されたのだろう。
自分が笑顔で…自分が首を縦に振って…
上手くいくなら、それでいいんだ。
問題は起こしたくない。
誰とも拗れたくない。
元々、怒る時だって、随分と溜めてから。
正確には、言葉が違う。
溜めようとして溜める訳ではなく、溜まっていってしまうだけ。
でも、そうしているのは、自分。
どんなに厳しくツライ冗談を言われても、ただ…笑顔。
だって、その場の空気、壊したくないじゃない?
冗談のつうじない人って、思われたくないじゃない?
だけどそれは…
怒るっていう感情だけじゃなくて、
寂しいとか、苦しいとか、ツライとか…
そういう思いや表現も閉じ込めて、目を向けない様になった。
けれど、そんな思い達は、気づかぬうちに腫れ上がって、時々、破裂してしまう。
それでもまだ、何とか立っていた。
でも、その間にも着々と、
私のの精神には、ヒビ割れが入り続けていた。