2012年12月12日~12月31日
~バリ島・ウブド編~
昨夜も…
トッケイ君の美声と共に過ごす夜。
この時にはこの声の持ち主がトッケイ君だとはつゆしらず…
最初はなんだろうと気になってしかたなかったが、そのうち、
「おっ!今夜もまた始まったぞ♪」
なんだかとっても愛着のある彼の声のせいかだろうか、彼との時間をを楽しんでいた私たち。
この日は12月24日。
日本では大いににぎわうクリスマス・イブ。
もともと私たち夫婦にとってクリスマス・イブやクリスマスは特別な日でもなんでもなく…
プレゼントを用意するでもなく、ご馳走やクリスマスケーキを食べるでもなく、
どこにいようと特別に何かするわけでもなく、特別なイベントが行われるでもない、
いつもと何も変わらない日だった。
結婚する前からずっとそうだった。
去年のクリスマスはニュージーランド北島のマウント・マンガヌイにいた。
ニュージーランドでサーフィン、サーフィン!と張り切ってボードを借りて海に入ったものの、
厚い波に置いてかれっぱなしだったっけ…
町のシンボルである「マウントマンガヌイ」にも登ったな。
真っ青な空と海、真っ白な夏の雲、マウントマンガヌイの青々とした木々の緑。
その美しいコントラストに彩られた、山から眺める海岸線とマウントマンガヌイの街並みは
ものすごくきれいだったなあ。
クリスマスで全ての公共交通機関が止まり、全てのお店が閉店(天下のマクドナルドさんも閉店)、
唯一開いていた中国人家族の経営するテイクアウトのお店でフィッシュ&チップスを買い、
ビーチで食べたっけなあ…。
楽しかったなあ…
そして気がつけば、今年もまた「真夏のメリークリスマス」。
バリ島でクリスマスを迎えることとなった。
ただ、バリに来てクタでビーチ生活を送っていた時、ふたりで考えていたことがあった。
クリスマス・・・
クリスマス休暇や夏の休暇を過ごすためにオージーやロシア人もしくは日本人など、
たくさんの観光客がこのバリ島を訪れるに違いない。
そして、特にパーティー好きの欧米人の若者たちはどんちゃんにぎやかに深夜遅くまでバーやディスコで
飲んで食べて踊り騒ぐに違いない。
そんなたくさんの休暇を過ごす人たちでクタのビーチはいっぱいになるに違いない。
そうでなくてもクタは日々にぎわっているのに。
静かに過ごしたいな・・・
そこで、ウブドにやってきたのだ。
ウブドで、ゆっくりのんびり静かな時間を過ごそう!と思い、
ウブドはウブドでも、ウブドの町の中心地から少し離れたところにお宿を取ったのだ。
私達の思いは叶い、毎日静かなのんびりとした時間を過ごしていたのだった。
この日も部屋のテラスで田園風景を眺めながら、のんびり優雅に朝食をいただき…
だあ~れもいないプールで泳ぐ。
貸切状態♪
夕方から町の中心地に繰り出して、バリ舞踊を見に行く予定だった。
それまでの~んびり。
と、お昼過ぎてポツポツと雨が降り始めた。
部屋に戻る。
ポツポツがだんだん激しくなり、しまいにはゴーゴーと滝のように降り出し、空も真っ暗に。
あっという間にどしゃぶり。
東南アジア特有のスコールだ(この時期、バリ島は雨期)。
バケツをひっくり返したようなどしゃ降りの雨はしばらく降り続き、15:00過ぎまでやまなかった。
出かけている時にこの雨に合わなくて良かった・・・
テラスから止まない雨を見上げながらそう思っていると、
「雨漏りしとる・・・」
たあのもとに駆け寄ると、部屋の入口のクローゼットの前がびしょぬれ、
天井からぽたぽたと水が垂れてきていた。
レセプションに電話するとすぐに人をよこしてくれるとのことだったが、
しばらくしても一向に誰も来てくれる気配はなく、雨もやむ気配もなく、どんどん床がびしょぬれになってきた。
このままでは困る…と階段を降りたところで偶然見つけたスタッフに声をかけた。
「お部屋が雨漏りして床がびちょびちょなんですけど…」
修理にとりかかってくれる。
修理を待ちながら、でも雨が止まないので出かけることもできず、お腹もすいてきたけれどお昼ごはんも
まだ…
小振りになった頃、屋根裏の修理も終わった。
そろそろ町に出かけてバリ舞踊の公演のチケットを買いに行くがてら町でもぶらっとするか!と
出かけることにした。
お宿のサービスで、町の中心地までシャトルサービスを使って送ってもらえることになっていたので、
車を手配してもらった。
これからバリ舞踊のチケットを手配しに行くんだと、小島よしお似(激似!)のドライバーさんと話していると
どうやらバリ舞踊のチケットは公演前に王宮前ですぐ買えるらしい。
じゃあ、夜の公演前に再びシャトルで送ってもらって王宮に直接行けばいいか!ということになり、
町に行くのは後にしてひとまずお昼ご飯を食べに行こう!と、よしおのおすすめのお店まで送ってもらった。
「Fly Cafe」にて。
たあはハンバーガー、私はトルティーヤを食べた。
ウブドは観光地価格のせいか、多少お値段は高めだったがとてもおいしかった♪
(代金+別途10%のサービス料、ウブドのレストランはこのパターンが多かった)
バリ島はどこでどんなお店に入って食べてもとてもおいしいごはんが食べられるからうれしい。
一度、お宿に戻ってゆっくりして、18:00過ぎに再びよしおの車で町へ連れて行ってもらった。
たまたま私達のお宿のスパにやってきてマッサージをしたんだという日本人のご夫婦も一緒。
彼らは毎年この時期に休暇を取ってウブドに来ているそうで。
そして、私達の泊まっているお宿のスパがたいそうお気に入りのようで。
だったら、ここに泊まったらいいのに…
あ、でもここは町から遠くて不便だから、きっと宿は街中に取っているんだろうな…
それはともかく、なんともうらやましい限りのご夫婦だなあ…
でも、毎年休暇が取れるのなら、私だったらバリ島だけでなくいろんなところに行くだろうなあ…
なんて勝手にいろいろ想像を膨らませながら話を聞いていた。
彼らをワルン(食堂)前で降ろし、私達は少し町の中心地から離れたところにあるプリアタン王宮へと
送ってもらった。
よしおがふと言った。
「さっきの日本人のご夫婦、前にも送り迎えしたことある覚えが…」
よしおも覚えていた!
というのも、さっきご夫婦のだんなさんが話していたのだ。
「去年もこのドライバーさんに送ってもらったと思うんだ。なんせそっくりだから印象的で…」
毎年ウブドに来てスパに通っているご夫婦だから、送り迎えで顔を合わせていてもおかしくない。
「去年も来ていただきましたよね?」
「前こちらのスパに来た時にもあなたに車でで送ってもらったと思います。」
よしおも、だんなさんも、そう思ってるんだったらこんな感じでお互い話したらよかったのに!
「だんなさんがあなたのこと覚えてる、ってさっき言ってたよ。」
よしおに伝えると、「やっぱりそうだったか~。」って笑ってた。
小島よしおにそっくりだから覚えてた、ってところは伏せて置いたけど。
しばらくしてプリアタン王宮前に着いた。
あれ???
人っ子ひとりいない…
バリ島に来てから手に入れた地元の情報誌に、今日プリアタン王宮で有名な舞踏団によるバリ舞踊の
公演があるとあったのだが。
雨が降ったからなのか。
スケジュールの変更があったのか。
よしおが近くを歩いていた地元の人に聞いてくれたが、どうやら今日はプリアタン王宮の公演はない模様。
がっくり・・・
仕方がない。けれど、バリ舞踊は見たい、ということで別の公演を観るためウブド王宮に向かうことにした。
ウブドでは曜日ごとにいろいろな場所でいろいろなバリ舞踊の公演が催されている。
ウブド王宮の前で降ろしてもらうと、そこにちょうどいた売り子さんが声をかけてくれた。
どこで買ってもチケットの値段は一緒だから、できれば売り子さんから買ってあげて、とよしおが言っていたので、その売り子さんにチケットを売ってもらった。
ただし、ひとつ残念なことが発覚。
ウブド王宮で行われている公演だが、この日は昼からの激しいあの雨のせいで、王宮のお庭の
コンディションが悪いため、王宮ではなくて王宮の隣のホールで上演されるとのこと。
せっかくなら王宮の美しい庭で舞われるバリ舞踊が見たかったなあ、と思いながらホールへと向かった。
ウブド王宮はウブドの町の中心にあり、中心地はたくさんのレストランやお店が並んでいてにぎやかだ。
そして今日はクリスマス・イブ。
そのせいもあってだろうか、休暇を過ごすためにやってきたたくさんの観光客でにぎわっていた。
19:00。
開演30分前で少し早いかなと思いながら席へ。
すでにお客さんが来ていて最前列はうまっていた。
前から3列目の真ん中の席をとった。
席は自由席なので、良い席を狙うなら開演前に余裕を持って入場して席を確保するのがポイントだ。
ホールと聞いてちょっとがっかりだったがステージは思っていたよりも豪華?だったが、
でも、せっかくなら王宮で観たかったなあ。次の機会ははぜひ晴れの日を狙おう。
19:30、ガムランの演奏と共にバリ舞踊の公演が幕を開けた。
ガムランの演奏は美しい、でもとても力強かった。
楽譜もなにもない。
たくさんの男たちによる一糸乱れぬ迫力のある演奏。鉄琴のような楽器を正確にとてもすばやく打つ。
私達は釘づけだった。
インストゥルメンタルが終わると、美しい衣装に身を包んだ女性たちが舞い現れた。
美しい衣装に身をまとった美しい女性たちが舞う。
とてもきれいだ。
そのバリ舞踊特有の手、足、腰の動きに魅了される。
バリ舞踊はいくつかのパートに分かれており、それごとに踊り子さんも、衣装も、踊りも、ガムランの演奏も
変わっていった。
バリ舞踊独特の手の動き、そして指先の動きの美しさに魅了された。
そして、表情豊かな顔、それに合わせた目の動き、首の動きもとても印象的だった。
お面をかぶった踊り子さんの舞いもあった。
初めて体験したバリ舞踊。
よかった。
バリ舞踊はもともとバリ・ヒンドゥーの儀式や冠婚葬祭の際に演じられる舞踊だ。
観光用としては舞踊芸術のケチャやレゴン、バロン・ダンス、憑依舞踊のサンヒャン・ドゥダリなどが
有名だが、非常にたくさんの様式や種類の踊りがあり、さまざまな舞踊楽団がウブドで定期公演を
行っている。
またぜひいろいろなバリ舞踊を見てみたい。
そして何よりガムランの素敵な音色をまた聴きたい。
(すっかり魅了されてしまったバリの音色、私達は後に行ったジャカルタにてガムランのCDを購入すること
となる。)
公演が終わりホールを出ると、外はと真っ暗になっていた。時計を見ると、すでに21:00をまわっていた。
夕食を食べて帰ろう!
「ぜひ食べてみたい♪」と思っていた豚の丸焼きで有名なお店に行ってみる。
すでに閉店してしまったのか、クリスマス期間は休業中なのか、残念なことに閉まっていた。
ウブドの中心地をぶらつくが、どこのお店ももう営業が終わっているところが多い。
クリスマスだから?
それとも、ウブドの町の夜はこんな感じ?
開いているお店がない・・・
お店を探してあるいているうちに、お宿へ向かう道へと出た。
タクシーも走っておらず、捕まえれそうにない。そのままてくてくと歩いた。
開いているお店はやっぱり見つからず、よし、こうなったら昨日も入ったけれど、とってもおいしいから
あのスペアリブのお店ヘ行こう!
スペアリブを焼く網がホースの水をかけられて洗われている!
片付けていた・・・(泣)
では、もう一軒のスペアリブのお店!!
ここも片付け中・・・(泣)
もう何でもいいからとにかく夜ごはん食べたい!とお店を覗いてみるが、どこも片づけ中、もしくは
すでに閉まっているところばかり。
まさかの、クリスマス・イブに夕食抜きか…
落胆しながら歩いていると、私達に希望の光が射した…
開いていた!
日本食レストラン「萬まる」。
ここは23時まで開いているらしい。
一晩早いが、
メリークリスマスはカツ丼で!?
<ゆか>
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