80年代から大量増備が行われ今でも阪神本線の急行系種別の主力となっているのが8000系です。今回紹介するのは同じ8000系でも左側のリニューアル車です。
当時ロングシートばかりであった阪神車でしたが、直通特急を中心にクロスシート需要が高まってきていたため、中間4両(3本目からは2両)をセミクロスシート配置とし、座席のモケットやそのものを交換、塗装を変更するなど、2001年に登場した9300系と同等のレベルにまで近付けてあります。こちらも相変わらず「ジャビットカー」と呼ばれているわけですが・・。やはりリニューアル前の赤胴車塗装の方が似合ってますねぇ
中期車のドアです。リニューアル前に設置されていた大型のLED表示機は撤去され、新たに壁面内蔵型のものに更新されました。すっきりした分文字が小さくなって視認性が低下しているように思えます・・。
車椅子スペースとセットになった区画です。基本的には変更点はないですね。手すりが一本あるだけでその他の付帯設備はありません。
続いてクロスシート車です。こちらも基本的に9300系と同様のレイアウトになっています。
こちらはマイナーチェンジされた車両です。よーく見てみるとある部分が変わっています。
天井です。リニューアル当初は9300系よろしくドア間と車端部のロングシート部分以外は吊革が設置されていませんでした。
座席です。9300系で採用された転換クロスシートをそのまま使用しています。よって評価も同様で、こちらもロングシートと同じく底付き感がするもの、身体を受け止めるというよりは突っ返すくらいの感想を持っています。ヘッドレストカバーはフルカバータイプのレザー調、9300系も以前はこのようなヘッドレストカバーでした。窓割りに関しては配置を変えていないため見事にバラバラです。全ての座席において満足な展望が確保されていません。
ドア横の固定クロスシートです。こちらもまんまですねぇ。9300系ではクロスシート導入のためにドアの幅を狭めていましたが、8000系ではそのような改造まではされていませんので窓までが遠くなっています。
さてマイナーチェンジ車へと参りましょう。変更点は肘掛です。阪神オリジナルのものからJRなどで幅広く使用されている肘掛になりました。上部には以前モケットが巻かれているものでしたが、現在はヘッドレストと同様のレザーがクッション付きで設置されています。
車端部もこの通り。固定クロスシートは転換する必要が無い分自然な形状で作られています。
こちらはヘッドレストカバーが223系などと同様の個別に分離したビニールタイプになった座席です。現在は全編成がこのタイプに交換されていますね。
固定クロスシートも同様です。
さて、ここからは38年ぶりの阪神タイガース日本一を記念して副標シリーズへとまいりましょう。18年ぶりのセントラルリーグ優勝を決めた翌日より、特別副票を全列車に掲示して運転をしておりました。
そしてこちらは「甲子園球場100周年記念号」です。ラッピングのデザインがかつての赤胴車を彷彿とさせるものとなっていますが、下部が緑なので緑胴車といったところでしょうか(笑) この日は貸切運用で偶然見かけました。
そしてシーズン終了からクライマックスシリーズまでの長期ブランクも何のその、ファイナルステージをストレートで制して同じ関西に本拠地を置くオリックスバファローズとの日本シリーズ開催が決定し、これまた特別副標が入れられておりました。
その阪神なんば線シリーズは第7戦にまでもつれ込む熱戦となりましたが、阪神タイガースが38年ぶりの日本一となり幕を閉じました。そして、翌日より特別副標が入れられました。
こちらは「甲子園球場100周年記念号」。カーブすると、車端部は無ラッピングであることが分かりますね。
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