阪神5000系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


阪神と言えば、本線では急行系車両の赤胴車と各停用車両の青胴車とで車両を完全に分けていることで有名です。駅間距離が短い阪神線内において、急行系種別の運用の邪魔にならないように、高加速高減速の車両を各停用車両として区別しています。日本国内の鉄軌道車両で一番の加速力を誇るのがこの5000系列です。その加速度はなんと4.5km/h/s。初めて乗車して立っていると確実によろけます。「ジェットカー」の愛称は伊達ではありません。画像は5001形です。実際には「5000系」という括りはありませんので悪しからず。


こちらは5131形です。5001形は抵抗制御車のためなかなかの電気喰いさんですが、5131形は電気子チョッパ制御となっています。この他にも5331形も存在しますが、制御装置のメーカーの違いしかありません。しかし電気子チョッパという阪神の中でも少数派の存在だったためか、5700系の導入でいち早く姿を消してしまいました。


車内です。緑の化粧板に臙脂色のモケット、昭和時代の車両の雰囲気を強く残しています。


ドアです。化粧板・・というのでしょうか、これはある意味塗りドアのような気もするのですが・・。なんにしても、化粧板全盛期においてこの存在は貴重です。


車端部です。こちら元運転台部分です。5000系列は元々全車両が2両編成だったため、編成中央の2箇所は必ず先頭車時代の三面体を残した車端部となっています。


優先座席を有する車端部です。簡易運転台は残されているので、そこを肘掛代わりに使うこともできます。


最前面です。仕切り窓も設けられ、直後には座席もあるため、前面展望もバッチリです。運転台の速度計を見つめるのもまた一興。ビックリするほど速度計が動きますよ(笑) 遮光は横引きのカーテンで、遮光幕を採用する会社が多い中異質な存在ですね。



天井です。蛍光灯にはカバーがかかっています。これがまたあまり見かけない特徴的な形をしています。ゴツい冷房装置にぽつぽつと設置されたラインデリア、非常に物々しいです。まぁ国鉄の冷房改造車に比べるとかわいいものですが・・。


最前面の吊革です。高加速でのつり革の衝突を防ぐためでしょうか、右端の吊革のバンドがやや短くなっています。


加速時はこの通り、吊革がゆらぁ~んと・・。


窓です。二段窓で、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。こちら車端部の窓で、元より切妻の仕様の窓を取り上げました。


そしてこちら、先頭車の中間車化改造された車端部の窓です。窓と窓の間に若干の空間があります。


座席です。ドア間は8人掛けです。袖仕切りはパイプ式です。


車端部は5人掛けです。


優先座席です。青系のグレーの座席です。座り心地としてはかなり柔らかめです。5000系列の加減速では座りが安定しないのは少し難がありそうです。ですが、このタイプ、徐々に姿を消しています。


車椅子スペースです。付帯設備は握り棒のみです。



最前面です。3人掛けとなっています。


落書きはやめましょう。


さて、現在末期の活躍とも言える5000系列ですが、それを前に座席を交換した姿となっています。何やら一気に渋い車内になりましたなぁ(^^;;


車端部、こちらが元より車端部の画像です。三面体の奥行きはありません。


窓です。こちらがドア間の窓。二段窓×3枚となっています。


座席です。着席定員に変更はありません。座り心地はと言えば、「行き過ぎた」の一言でしょうか。上の方で「5000系列の加減速では座りが安定しないのは少し難がありそうです」と書きましたが、今度は、硬いです、すごく・・。見かけによらず座面のクッション性はほとんどゼロ、逆に落ち着きません。背ズリはほぼ従来の柔らかさなのですが・・。理想としては程よく沈み込む程度が一番良いのですが、何をとちったか行き過ぎです。臙脂色時代の座り心地かと思いきや想像を絶する座り心地で言葉が出ませんでした・・。とは言いつつ、最近ではこのモケット色で座り心地が従来と同様の座席も出てきています。どちらが来るかは運次第。やって来ての出たとこ勝負、座った瞬間まで分からない究極のロシアンルーレット座席です(^^;;

車椅子スペースと優先座席です。優先座席のモケットは変わらずそのままです。


現在はベビーカーマークを追加してフリースペースとなっています。

 

そして元先頭車の区画。運転台は簡易タイプが残されているため、肘を逃がせるのが利点ですね。

 

さて、ここからは38年ぶりの阪神タイガース日本一を記念してヘッドマークシリーズへとまいりましょう。18年ぶりのセントラルリーグ優勝を決めた翌日より、5001形に限って特別ヘッドマークを全列車に掲示して運転をしておりました。


そしてシーズン終了からクライマックスシリーズまでの長期ブランクも何のその、ファイナルステージをストレートで制して同じ関西に本拠地を置くオリックスバファローズとの日本シリーズ開催が決定し、これまた特別ヘッドマークが取り付けられておりました。


この史上二度目の関西ダービーは、お互いの本拠地を快速急行でダイレクトに結べることから「阪神なんば線シリーズ」とも言われましたね(笑) 基本的に副標は急行系車両に付けるケースが多く、5001形には副標受けが無いことからヘッドマーク対応となったのでしょう。


その阪神なんば線シリーズは第7戦にまでもつれ込む熱戦となりましたが、阪神タイガースが38年ぶりの日本一となり幕を閉じました。そして、翌日より特別ヘッドマークが入れられました。そう言えば、この系列は前回の日本一を知る、阪神電車の中でも貴重な存在です。その間に普通系車両でもいくつもの車両が生まれては引退し、とても長い月日が流れてしまいました。日本一、本当におめでとうございます。

 

 

 









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