東武14系 オハ14-505(ドリームカー) | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

近年SL運行に積極的な投資が続く東武鉄道。「SL大樹」の列車名で下今市-鬼怒川温泉間を走るほか、月1程度で東武日光駅にも顔を出す「SL大樹ふたら」も運転されます。ヘッドマークも「ふたら」専用のものですね。

 

東武日光駅に転車台が無い関係で、必ず反対側にはDLが連結されます。この日はDE10 1099号機が担当、かつて北海道のDD51がまとっていた青に金帯、そして流星の塗装となっております。「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」、「はまなす」などに乗車された方々は懐かしくなりますね。

 

さて、こちらの主役は機関車ではなく客車、今回は真ん中に連結されたオハ14-505をご紹介します。かつて北海道で日本最後の定期急行列車、「はまなす」の普通車指定席に充当されていた車両で、「ドリームカー」の愛称があります。それにしても、青色の14系もいるのになぜ茶色の14系に挟んだのやら…。スハフ14-501やDE10 1099号機など、北海道を絡めたかったんですかね?

 

それでは参りましょう、まずはデッキから、ドアです。酷寒地である北海道を走ることを考慮した引き戸式で、化粧板は貼られていません。東武鉄道では電車対応のホームのため、元々あった低床ホーム用のステップは埋められています。また、ドアレール付近は黄色で注意喚起をしております。

 

くずもの入れです。この表記、国鉄から続くJR線でも絶滅寸前になった表記ですね。

 

向かい側には消火器があります。少々はみ出し気味、これ以上埋められなかったんでしょうね。

 

トイレです。こちらにはアイスグリーンの化粧板が貼られています。

 

ミニロビーです。夜行列車は何かしらこのようなフリースペースが備わっていたものでした。現在は希望の車窓の席が取れなかった際の救済処置的な区画なんでしょうね。

 

テーブルは大理石調です。かつては喫煙スペースとして使われたようですが、現在は灰皿が埋められ禁煙マークが貼られています。

 

ドアとの間には荷物置き場があります。元々‥自動販売機があったんでしたっけ‥。

 

車内です。おおむね「はまなす」時代から変わらず運用されていますね。

 

デッキとの仕切りです。こげ茶色の木目調で、道東方面に運転された夜行列車「まりも」のサービスアップとして改造された経緯がありますので、この辺りの雰囲気の向上にも力を入れていたのでしょう。

 

天井です。登場時から変わらないのはここくらいのものかもしれません。カバー付きの蛍光灯に分散冷房、シンプルにそれだけです。

 

窓です。固定窓で、元々は2席に1枚の割り当て想定です。日除けは横引き式、ここはオハフ14-501同様に生地が交換されていますね。柱部分にはコート掛けが設置されていますが・・まぁ、必ずしも使えるとは限りません。

 

夜行運用を想定して荷棚に読書灯が設置されています。現在もしっかり点灯するようです。

 

座席です。国鉄時代はキハ183系のグリーン席として登場したもので、グリーン席の改座・「ドリームカー」への改造などが重なり普通車指定席として生きながらえてきました。185系のグリーン車が姿を消し、この車両・座席が鉄路上で楽しめる最後の存在となっています。

 

全展開の図。相変わらずのリクライニング量、後ろの方に断りを入れても突然この角度で倒されるとビックリしますよね(笑) なおこれだけのリクライニング量を倒されることを想定してかシートピッチが拡大されており、この区画のようにガッツリ柱が被る修行席も一定数存在します。せっかくSL指定席を取ってもこうなる可能性もありますので、車窓を楽しみたい場合はラウンジ席に逃げましょう。

 

テーブルはサイドアーム式、経年もあって引き出し・収納はややコツが必要です。ほかの14系は窓側にしかテーブルがありませんので、この車両では通路側に座ってもテーブルが使用できます。

 

網ポケットにはSL大樹のパンフレットが入っています。フットレストは角度可変・両面式、夜行運用で靴を脱げるのはありがたいもので。