Metro UIというアイディアがインセプションによって植えつけられた可能性について | ケツァルコアトルって何?

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最近、ブログ名を変更しました。健康のこと、スピリチュアルなこと、映画のこと、パソコンのこと、ドラマのことなどを書きたいと思います。

まあ、冗談半分に聞いてくれ。

インセプションという映画はご存じだろうか。ある特殊な装置を使い、ターゲットとなる人間の夢の中に侵入し、言葉巧みにターゲットと会話して誘導し、アイディア(考え)を植えつけるというSF映画である。

この資料によるとWindows 1.0 が発表されたのが1983年。
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows/history

それ以降、Windowsはバージョンアップする度にその認知度を上げ、ユーザーを増やしていった。今、私たちが「知っている」、そして、「実際に利用されている」最新のバージョンはWindows7、Windows Server 2008 R2である。

上記の資料ではこう書かれている。
Microsoft は、新しいオペレーティング システムの最初のバージョンに取り掛かります。 「Interface Manager」がコード ネームで、最終的な名称になると考えられていましたが、「Windows」は新しいシステムの基礎となるボックスまたは計算「ウィンドウ」を端的に表しているために、正式な名称になりました。Windows は 1983 年に発表されましたが、発展するまでにはしばらくかかりました。 懐疑的な人たちは、「ベイパーウェア」と呼びました。」

懐疑的な人たちのことはともかく、「計算「ウィンドウ」を端的に表しているため」、「Windows」が正式な名称になったと書かれている。確かにぱっと見た感じ、ウィンドウが表示されていて、その中でアプリケーションが動いていることが分かる。このことは現代では当たり前のことで、わざわざ言うまでもないことである。

だが、Windows8は違う。

Windows8では確かにウィンドウも従来通り登場するが、ウィンドウが主役ではなくなっている。Metro UIというタイポグラフィを基調とした UI が主役である。
Metro UIの詳細については以下を参照して頂きたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Metro_UI

私が問題視しているのは、「デスクトップPC向けのOSのUIとして"も"、Metro UIを主役として扱っている」ということである。私はMetro UI自体を批判するつもりはここではしない。まあ、確かに細かい突っ込みどころはあるにはあるが、それは瑣末な問題だ。
「Metro UIを主役として扱っている」ということはどういうことか。それはつまり、PCの電源をONにしてディスプレイ上に表示される最初のUIがMetroであるということだ。また、従来のデスクトップ(「スタート」ボタンが配置されている画面)は脇役であり、かつ、従来のデスクトップはあるにはあるが「スタート」ボタンが廃止されているということだ(これはレジストリを書き換えると従来通り表示することは可能らしい)。

私は別に新しいものを受け入れたくないが為に文句を言っているわけではないことをはっきりさせておく。実際に使ってみて良いと思うものであれば、それはそれで良いと思う。
だが、一番、目を疑ったのが以下の記事である。
http://www.4gamer.net/games/126/G012689/20120308041/

このページの中程で「入力デバイスはタッチパネルが最優先」とある。ほほ~、なるほど。
確かにタブレットPCならタッチパネルが最優先というのは納得できる。
GDC 2012におけるWindows8 Consumer PreviewのプレゼンテーションでMicrosoft社のChas Boyd氏は、「Windows 8ではタッチパネルが最優先」と述べたらしい。もちろん、それ以外の入力デバイスが使えないわけでなく、「ギーボードなども違和感なく使えるように作るべし」ともChas Boyd氏は述べていたようだ。

では、果たしてWindows8が実際にリリースされたら、自分のデスクトップPCで使いたいですか? という疑問が沸いてくる。なぜか。それは決まっている。ディスプレイにタッチ機能が備わっていないからだ!
もし、近い将来、あらゆるディスプレイにタッチ機能が標準機能として当たり前のように装備されるという確証があるのであれば、まあ、Metro UIが主役でも、許せなくもない。
しかし、実際のところ、秋葉原のあちこちの店舗で話を聞いてみると、「タブレットについては今後、最大でも10インチ程度のものが増えるでしょうけど、タッチ機能付きのディスプレイについては分かりません」というお話だった。また、別の店舗で、タッチ機能付きディスプレイがあったら見せてもらえますかと聞いたところ、「2年前くらいはタッチ機能付きディスプレイは何台かあったけど、それ以降はこれしか扱ってないですね。」と言われ、あるメーカーのディスプレイを見せられた。それはEIZOのT2351W-Lという23インチ(ワイド)のフルHDタイプのモデルだった。これはどっちかというとタッチパネル的な大きいタブレットという印象であって、縦置きのディスプレイという印象ではなかった(縦置きすることは可能なことは可能なのだが)。
他のメーカーで出しているのか聞いてみたが、分からないという答えで、今後、タッチ機能付きディスプレイが発売されるという情報や噂はありませんか? と聞いても、そのような情報は今のところありませんという回答であった。
メーカー製では、SonyのVaio(デスクトップPC)がタッチ機能付きディスプレイを装備しているモデルがあった(試しに触ってみた。OSはWindows7だったが、指でウィンドウのタイトル部分をドラッグしてアプリのウィンドウの位置を動かすことができるのはある意味、快感だった。Metroならもっと快感だろうと思った)。

これら諸々を考慮すると、Windows8がリリースされる時点では、まだ、タッチ機能付きディスプレイは普及せず、キーボードとマウスでMetro UIを使うことになる。だが、Consumer Previewをいじってみた限り、とてもじゃないが使いにくい。第一、今はフルHD対応のワイド液晶ディスプレイ、23インチ~27インチが主流なのだ。Metro UIはひとつのアプリケーションが画面全体を使用する。何が悲しくて27インチもの広さをたったひとつのアプリケーションで占有させるのか。これが、例えば、タッチ機能付きディスプレイがあって、PC初心者が映画、音楽、テレビ、Webブラウジング、メールを同時に1つしか使わない、といった場合なら、これはあり得るシチュエーションであろう。Metroのデスクトップに5つのアプリケーションを起動するためのタイポグラフィを配置するだけでいいのだ。PC初心者は一度にひとつのことしかしないという前提であれば、Metroでも何ら問題はない。むしろ、タッチするだけで希望するアプリケーションが起動されて、タッチで操作できるのだ。Metroアプリはタッチ操作が前提だから、ボタンや文字も大きくて使いやすいだろう。

また、もうひとつの望ましい落とし所としては、デスクトップPC向けのエディションとタブレットPC向けのエディションに分けるということである。Windows8はなにもMetroだけが新機能ではない。コピージョブという名前で定義されるファイルのコピー/移動機能が大幅に強化されるのだ。個人的にはこっちの機能のほうがうれしい。まあ、「うーーーん、何か「そうじゃねーだろ!」」っていう方もいらっしゃる。私もその部分にいては同感である。
http://ameblo.jp/tomotaken/entry-10998294206.html

とにかくこのように対象とするハードウェアによってエディションを分け、デスクトップPC向けのエディションは従来のデスクトップを主役にしてMetroを脇役にし(もちろん、Metroを使えないようにするという訳ではなく、Metroモードに移行するオプションもあるよということ)、タブレットPC向けのエディションにはMetroを主役として、従来のデスクトップを脇役にする、ということである。これなら、私は個人的に納得する。もし、これがなされない場合、かつ、Consumer Previewのレベルのまま正式リリースされるというのであれば、私は「全力をもってして」従来のデスクトップを主役に戻す為のあらゆる方法を調べ尽くすだろう。つまり、レジストリを書き換えて、電源ONしたら従来のデスクトップが最初に表示されるようにし、かつ、従来のデスクトップに「スタート」ボタンが表示されるように、またもや、レジストリを書き換えるということである。
(どんだけMetroが嫌いなんだw)
だが、まあ、デスクトップPCユーザーのうち、パワーユーザーと呼ばれる人たちの大半は同じ感覚だと思う。その他の層の人たちは右に習え状態になって、多分、Metro UIに翻弄されるであろう。何コレ?何コレ?どう操作すればいいの?状態の発生だ。

現実的に考えて、私は現時点のディスプレイの状況やMetro UIのキーボード+マウスでの使いにくさ、大画面の無駄遣いというものが確かに存在するという事実と、Metro万歳的な風潮がマッチしないのが、いくら考えても理解できない。本当はディスプレイメーカーサイド、PCメーカーサイドはもうとっくにタッチ機能付きディスプレイの準備を始めているのだろうか。それにしても、そのような話はまだ聞こえてこない。私が個人的に知らないだけなのだろうか。

これは絶対に何か裏があるw Microsoft社内の人間のうち、iPadやiPhoneの大成功にもんのすごく焦りを感じた上層部の誰かさんが何者かにインセプションされ、「Metroはいいぞ~、すごいぞ~、革新的だぞ~、堅苦しさがなく大胆不敵だぞ~」と耳元で囁かれたのかもしれない。

もちろん、夢の中で。