"御狐神"は自分に覆い被さっている、その鉛の様に重く、湿りがあり、臭いが強くむせる不快な獣臭を漂わせているソレを少しずつズラして脱出しようとする。
外側もボロボロに傷付き、打撲やムチウチ、骨も折れ、靭帯を傷め、脳の揺さぶりや多量出血していて、朦朧として痛みすら鈍感になってきている身体を必死に抗い、動かして、鉛で出来た毛布の様になっている"雄獸"から離れようとする
グイグイとズラせて、残り少ない力を巧く使って"御狐神"は脱出した。
少しづつ、ゆっくりと立ち上がった"御狐神"は、その光景を見た。
"紗代"は、小さな右手で力が抜けているかの様に拳銃―「トレカフT-33」を握っていた。
「トレカフT-33」は、第二次世界大戦の時代に「ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国 (通称 ソ連。現 ロシア連邦)」が開発・採用した軍用拳銃である。
暴発を防ぐ為の手動セーフティすら排除したシンプルな構造をしており、どんな環境でも壊れにくく、生産性・コストパフォーマンスが良い事から、1950年代にソ連が「マカロフ PM」を採用した後も、当時の中華人民共和国等いわゆる共産圏がコピー・ライセンス生産されている拳銃である。
その生産国のお国柄と生産量から、日本のヤクザや裏社会への流通も多い。
其れ故か、只でさえ銃火器類に馴染みの無く抵抗のある日本で、更に忌み嫌われる代物だ。
"紗代"が握っているトレカフは、中国製造であり国外輸出用とされている為、手動セーフティは備わっているタイプだ。
そのトレカフで、"雄獸"の左腰を撃ち抜いていた。弾丸は"雄獸"の腎臓や腸類を貫き壊している。
"紗代"は立ち上がった"御狐神"を見るやいなや、右手に持っているトレカフを再び目標に向かって向け始めた。
トレカフを握り構えている右手を左手で支え、目標に対し照星を合わせ、照門で照星を合わせた目標に狙いを定める。
そして、静かに優しく問いかける様に呟いた。
"紗代"「双幟…」
再び、火の花が咲き乱れ、弾けた。
~雑記~
今日でお盆が終わり、仕事の都合次第にもよるが、時間が空くまではキックボクシングが封印される。
お盆は閉まってしまうもので…
本当に、ラルクの曲である「夏の憂鬱」である。
しかし、昨日はスクワット100kg×2発を上げる事が出来て、今日は当てマスと首相撲が出来た事は良かった。
"あヽもう行かなくちゃ 秋が来るから……"って言うか、秋よ、さっさと来い。
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(アッキー)