くまみことTOUGHの二次創作短編小説となります。
暴力、グロテスク、猟奇的な表現が含まれております。
涙ぐみながら“まち”は走り続けた。
まち「ハァハァ…早く皆に伝えて、ナツを元に戻さないと…ナツのバカ…」
神社から村人のいる中心部へ走り行こうとする“まち”であったが、ソコから何かメロディに乗った歌う様な声が聴こえてきた。
ナツ「あるひ~もりのなか♪ くまさんにであった♪
はなさく もりのみち♪ くまさんにであった♪」
そこにはナツが先回りして、“まち”を待ち伏せていた。
“まち”「ハァハァ…ナツ…」
ナツ「早く逃げないと、食べちゃうよ。」
ナツはジワジワと駆けながら、“まち”に近付いていく。
“まち”はナツと反対方向へ必死に走る。
“まち”「今は来ないで! ナツ、今は来ないで!」
“まち”はナツの方を振り向きながら走る。
ソレに合わせて、ナツは歌いながら“まち”を追い掛ける。
ナツ「くまさんの いうことにゃ♪
おじょうさん おにげなさい♪」
童謡である“森のくまさん”を狂気を含ませてナツは歌いながら、手加減をしながら追い掛ける。
手加減と言えど、“まち”が必死になる位の速度で追い掛け回す。
“まち”は、走っている先に物置小屋を見つけた。そこに向かって出せる限りの力で走っていく。
物置小屋に辿り着いた“まち”は、取り敢えずその中の入り、物の中に隠れる。
“まち”は涙ぐみながら呟き漏らした。
“まち”「うぅ…今までのナツは何処へ行ったの…? 私が都会に行かない様にイジワルな事したりするし、正論もズバズバ言ってくる。
だけど、いつも私を暖かく優しく抱き包んでくれて微笑んでくれるナツは…うぅ…」
そうこうしている内に、ナツは物置小屋を見つける。
ナツ「“まち”の匂いは分かるから、辿り着くんだよね♪」
のそりのそりとナツは物置小屋へ近付いていく。
物置小屋の隙間からソレを見た“まち”は咄嗟に何かを手にした。
そして、何かを決意したかの様に“まち”は物置小屋から出て来た。
“まち”はナツに向かい合って言い放つ。
“まち”「ナツ! もう止めよう…昨日までのナツに戻って。
ナツの言う通り、私は都会に住む事が向いて無いかもしれないけど、それでも色々と知りたいの。
もし辛くなったりしたら、電話やSNSで愚痴とか弱音吐いちゃうかもしれないけど、お願い! ナツ!」
少女の力強いその言葉を聞き、ナツは数滴の涙を溢した。
そして、ナツは呟き語る。
ナツ「僕は…僕は…兎にも角にも、僕を倒さなければ、これから先には進めないんだよ! “まち”ッ!!」
ナツは加減をしつつも“まち”に腕を降り下ろした。
“まち”はソレを大き過ぎる動作で避けるも、それからナツの降り下ろした腕を手に持っていた得物で殴り付けた。
その得物は、いつも木を伐採する際に使っている斧だった。
刃が向いていない部分で殴った。
だが、ナツは何も動じずに首を横に振る。
ナツ「“まち”、ダメじゃないか。ソレでは僕を倒せない。殺せない。
やるなら、刃を向けて叩き斬らないと。
次は逆に、君をこの爪で本当の力で叩き斬る。」
ナツがそう言うと、“まち”は泣き叫びながら、ナツに刃を向けて斧を振り回す。
“まち”「うわあああああっ!!」
“まち”は、ひたすら斧でナツを切り刻む。しかし、刃には多少の血が着くだけで薄皮しか切れていない。
羆の分厚い毛皮、強靭な筋肉がそうしているのだ。
願っていた。“まち”はこれは夢だと願っていた。
都会には、もっと厳しい現実があるから、ソレに耐える為の試練を夢の中で与えられているのだと。
朝起きたら、いつものナツがそこにいるのだと信じていたかった。
しかし、夢ではなく現実であった。
ナツは、幾分か切り刻まれながら“まち”へと歩みより、斧を振り回す“まち”を優しく抱き止めて包んだ。
そうされた“まち”は自然と身体の力が抜けて涙を溢し、ナツに謝る。
“まち”「ナツ、ナツ、こんな痛いことして、本当にゴメンね。」
ナツはその言葉に頷き、“まち”に優しく囁いた。
ナツ「“まち”、愛している…」
その瞬間、ナツは全ての力で“まち”を抱き締めた。
幾数の骨が砕ける音がナツの身体に伝わった。
そして、“まち”は身体をダラしなくグッタリとさせて息が絶えた。
虚ろになった、その瞳には涙が通っていた。
ナツもまた涙を流している。
その場から逃げる様に、ナツは“まち”を抱えて山の奥へと向かって駆け抜けて行った。
そこには、羆の血が多少なり付着し刃が溢れて欠けた斧のみが置き去りにされていた。
~雑記~
本当に“うつみこ”はここで終わるから(汗)
次は、俺も書きたかった事が書ける…
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また、それは別のお話…
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(アッキー)