どうも、翔です。
2019年シュツットガルト世界選手権では、ロシアが団体総合で悲願の金メダルを獲得しました。
その主力として挙げられるのが、ニキータ・ナゴルニーとアルトゥール・ダラロヤンの2人。
ダラロヤンは2018年の個人総合世界チャンピオン。
ナゴルニーは翌2019年の個人総合世界チャンピオン。
今の体操界を牽引する2人と言ってもいいでしょう。
そんな2人ですが、
今回はそれぞれのつり輪の演技に注目してみます。
実はこの2人、2019年世界選手権時点でつり輪の演技構成がまったく同じなんです。
2019年シュツットガルト世界選手権の団体総合の2人のつり輪の演技を見てみましょう。
《ニキータ・ナゴルニー》
①後転中水平(F)
②後方け上がり中水平(E)
③ナカヤマ(D)
④ジョナサン(D)
⑤ヤマワキ(C)
⑥ホンマ十字(D)
⑦後ろ振り上がり開脚上水平支持(C)
⑧翻転倒立(C)
⑨後ろ振り倒立(C)
⑩後方抱え込み2回宙返り2回ひねり(E)
Dスコア6.0
《アルトゥール・ダラロヤン》
①後転中水平(F)
②後方け上がり中水平(E)
③ナカヤマ(D)
④ジョナサン(D)
⑤ヤマワキ(C)
⑥ホンマ十字(D)
⑦後ろ振り上がり開脚上水平支持(C)
⑧翻転倒立(C)
⑨後ろ振り倒立(C)
⑩後方抱え込み2回宙返り2回ひねり(E)
Dスコア6.0
サムネまで一緒ですね
この時の2人の得点は、
ナゴルニー…D:6.000 E:8.533 Total:14.533
ダラロヤン…D:6.000 E:8.666 Total:14.666
では同大会の個人総合のつり輪ではどうでしょうか
ナゴルニー…D:6.000 E:8.633 Total:14.633
ダラロヤン…D:6.000 E:8.433 Total:14.433
さらに予選はどうでしょうか。
ナゴルニー…D:6.000 E:8.400 Total:14.400
ダラロヤン…D:6.000 E:8.133 Total:14.133
この3つの得点を見ると、
同じ演技構成を持っていてもナゴルニーの方が安定しているように思えます。
それも当然といえば当然。
ナゴルニーは2017年からこの演技構成1本で戦い続けているのに対し、
ダラロヤンがこの演技構成になったのは2019年に入ってからなんですね。
ダラロヤンのつり輪は、
2018年には終末技が伸身ムーンサルトだったり、
2017年はホンマ十字をまだ取り入れていなかったりと、
年々アップデートしているような構成なんですよね。
ダラロヤンがつり輪でアップデートを重ねていくうちにナゴルニーの演技構成とたまたま同じになったのか、
もしくはそもそもナゴルニーの演技構成を目指していたのかはわかりません。
2017年の演技を見てみると、終末技に伸身新月面(F)を実施していることが確認できるので、
来年さらにアップデートするのかもしれませんね。
《ダラロヤン2017年のつり輪の演技》