世間には様々な就職活動に関するハウツー本や、このブログを含め関連したホームページが溢れかえっています。
今回はその重要性についてお話したいと思います。
【学歴、資格よりも重視される雰囲気とは】
不採用になった際に「学歴が低いから」「何にも資格が無いから」という声をよく耳にします。
確かに学歴も資格もあるに越したことがないのは事実です。
ですが、実際に採用担当者に採用に関するアンケートを取ると学歴や資格の項目は、びっくりするほど下位にあります。
そして上位にランクインしているのが『雰囲気が良い』になります。
【雰囲気とは一体何なのか?】
日本特有の考え方である空気感のことを指す言葉になりますが、皆さんはこの言葉を説明出来ますか?
意外と出来ないのではないでしょうか?
では下の画像をちょっと見て下さい。
ネットで話題になっている画像になります。
モデルと大学生で採用結果に差が出るかという実験番組の結果です。
見事にモデルの方たちが採用されています。
実際にこの番組を私は見ていましたが、スタジオにいる人たちは
「やっぱ見た目だよね」
と感想を述べていました。
ですが、私はちょっと違った感想です。
それは「やっぱ雰囲気が良い人が採用されるね」でした。
皆さんはモデルと大学生の違い分かりますか?
もちろん顔の作り以外でです。
正解はモデルグループは口角(口の端)が上がっており、アゴを引いているのに対して大学生グループは口角が下がりアゴを引いていないのです。
口角が上がると快活や活発と言った印象になります。
アゴを引くと視線が定まり、姿勢が良い印象を持ちます。
改めて今挙げたポイントを踏まえて見ると良く分かるかと思います。
モデルグループは、まさに雰囲気が良くなるテクニックを使っているのです。
【良い雰囲気を身にまとえるよう意識する】
自分に良い雰囲気を身にまといたいのでしたら雰囲気というものを意識しなければなりません。
人間の感じる雰囲気とは
・表情
・声質
・姿勢(アゴを引いて姿勢を正す)
・口角が上がる(笑顔に近い表情)
・動作
・手の動き
・足の動き
・眼球運動(視線の位置)
これらが総合されてその人の雰囲気というものが出来あがります。
「あの人、感じが良いね」と言われている人は、これらの要素を高いパフォーマンスで実践しているだけです。
【最短5秒で決まる第一印象】
人の第一印象が決まるのは最短で5秒です。
つまり最初に面接官に会ってから5秒で「感じが悪い」と思われたらアウトになる可能性が高いということです。
恋愛などでは第一印象が悪い方が上手くいきやすいとか言われていますが、それは長期的な接触があるから可能なのです。
※心理学でいうギャップ効果や単純接触効果がこれに当てはまります。
15分、長くて30分の面接では第一印象が全てになります。
私が生徒に口を酸っぱくして言い続けていたのが『最初』と『最後』でした。
『最初』はもちろん第一印象を決める上で大変重要な時間になります。
『最後』というのは面接が終わった時などが一番気が緩みやすく、今までの印象をぶち壊しかねない時間帯になります。
終わりよければ全て良し
有終の美
勝って兜の緒を締める
他にも最後や終わりに関する言葉はたくさんあることから日本人の持つ『最後』に対するコダワリがとても強いのが分かります。
そのため第一印象を決める最初と最後をしっかりと演出することが出来れば『雰囲気が良い人』になることが出来るのです。
【まずはこれだけでも実践TRY!】
鏡で自分の表情をチェックしましょう。
常に口角を上げる癖をつけて、座っている時はアゴ引いて姿勢を正す癖をつけましょう。
「面接の時だけやればいい」は必ず失敗します。
人間焦っている時が日ごろの習慣が出てしまいます。
※面接官もそれが見たいがために圧迫面接や突拍子もない質問をすることにより応募者を焦らそうとしますよね。
たったこれだけでも雰囲気が良い人間になれます。
騙されたと思って実践してみてください。
もしなれなかったとしても、労力はほとんどかかりません。お金もかかりません。
これは私の実体験ですがコストが掛からないことに手を抜く人間は上手くいきません。
「明日からやろう」とか「こんなことしても良くならないよ」とか思わなくていいです。
時間もお金もかからないのですから今しましょう。
近くに鏡があるのでしたら姿勢を正して口角を上げた自分を見てください。
この一歩が出来るか出来ないかが未来への分かれ道だと言っても過言ではありません。
ブログでは様々なコトワザを引用させて頂いています。
というのも私がコトワザが大好きだからです。
言葉には力が、コトワザには人類の知恵や教訓が詰まっています。
コトワザを漢字に直すと「諺」と書きますが語源は「言業」だと言われています。
まさに言葉を使ったスキルになるわけです。
■愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
初代ドイツ宰相のビスマルク氏の言葉になります。
よく勘違いされているのですが、決して自分で試すことが愚者のする事という意味ではありませんのでご注意を。
この経験とは失敗のことを指します。
面白いのですが「成功」するには絶対の法則が基本ありません。
私が学生時代に教授が「絶対に成功するビジネスがあるのなら1億円出してもいい」とおっしゃっていたのが思い出されます。
成功するには様々な要素があり
時代が合わなかったり、環境が違ったり、能力が足りなかったり、人の価値観に相違があったりetc...
それらが合致しないと大きな成功を手に入れることは出来ません。
例えば今流行っていますポケモンGOですが以前にも、実際に街中を歩いて遊ぶ位置情報系のゲームは存在していました。
ですがそれが今のように流行らずポケモンGOが流行ったのは
・ポケモンブランドがあった
・室内で完結するネット社会に飽きていた層がいた
・健康ブームが来ていた
・データ情報が認知され始め、人の持つコレクション欲求を刺激したなどなど
様々な要因が絡みあい、今回爆発的なヒットを記録しました。
ですが、時代が違えば泣かず飛ばずで終わっていた可能性も十分にあるでしょう。
つまり成功する時は全てが合致した時ではないと中々上手くいきません。
では反対に「失敗」はと言えば基本共通しています。
オリンピックに出るのに練習をサボっていたら到底金メダルは取れませんが、ガムシャラに練習したからと言ってメダルが取れるわけではありません。
練習をサボると結果が出せないということは言うまでもありません。
賢者は「サボれば結果が出ない」ということを教訓から学び
愚者は実際にサボってみて痛い目を見ないと分からないということがビスマルク氏の言葉になります。
■コトワザは教訓の宝庫
今私たちがコトワザを後世に残そうと思っても出来ることではありません。
何故かといえば長い時をかけて、多くの人の失敗や教訓を基にした統計になるからです。
例えば以前記事にした【人は見掛けによらない】そうです。
人は見掛けで判断してしまうため、それによる失敗を多くの方がしてきたからこそ言われ続けています。
もし、皆がみんな見掛けで判断しないのでしたら誰もこのコトワザを使わなくなりますよね?
それが今でも言われ続けているのは人間の本質が変わっていないことが伺えます。
ここでビスマルク氏の言葉に戻りますが愚者は散々「人は見掛けによらない」と言われ続けているのにまずは「見掛け」で判断してしまいます。
愚者と言っては失礼かもしれませんが詐欺師に騙された人が
「良い人そうだったのに信じられない」とコメントをしていると、さすがに苦笑いしてしまいます(詐欺師が悪そうな人に見えたらそれは詐欺師では無いですよね笑)
そして賢者は過去に失敗している人が多いのなら「見掛けで判断するのは危険」だと学ぶわけです。
■科学的にも立証されるコトワザ
「笑う門には福来る」というコトワザは誰もが耳にしたことがあるかと思います。
確かに笑っていたら福が来るんだろうなぁ位にしか思っていませんか?
実際に来るんです。それも科学的に立証出来るレベルで。
まず心理学の「感情の波及」というものがあります。
これは簡単に説明すると人の感情は周りにも伝染しやすいというものになります。
職場でいつも愚痴しか言わない人がいると、なんかドンヨリとした職場環境になりますよね。
反対にいるだけでパッと雰囲気を明るくすることが出来る人もいます。
このように感情は周りに波及するという理論になります。
それとは別に医学の「NK細胞」はご存じでしょうか?
正式名称はナチュラル・キラー(natural killer)細胞といって、その頭文字をとって「NK細胞」と呼ばれています。
物騒な名前ですがそんなことはなく全身をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃するリンパ球になります。
誰の身体にも備わっている自然免疫に重要な役割を担う細胞になりますが、その機能が落ちることがあります。
それは「笑わない」ことです。
実は笑うことによってNK細胞は活性化され、逆に不機嫌な顔をしていると活動力が落ちてしまいます。
「でも面白いこともないし笑えない」
そのような気持ちも分かります。
ですが、この考え方がビスマルク氏が言っている「愚者」の考え方になります。
お金も労力もかからないのに「笑ったら良い事がある」と分かっているのに笑わない。
何となく「愚者」のイメージが掴めてきたのではないでしょうか。
■面白くなくても笑う
私たちは生まれてから何千何万回と面白いことがあると笑ってきました。
それにより脳は「面白いことがあったら笑う」と反射神経を構築します。
反射ですのでこれは逆でも作用するのです。
「笑うということは面白い」
そのようなメカニズムを利用すれば、面白くなくても笑顔を作れば脳は「面白い」と判断してNK細胞は活性化されます。
実際に海外の実験で
・笑いながらコメディ映画を見るグループ
・不機嫌な顔をしながらコメディ映画を見るグループ
この二つのグループに映画の感想を聞くと圧倒的に笑いながらのグループの方が面白かったと答えたそうです。
興味深いのは不機嫌な顔のグループは面白くなかったと答える率が多かったことです。
それもそのはず不機嫌な顔をしていると脳は反射で「ストレス」を感じてしまうのです。
端的に言えば、笑えば健康になり笑わないと病気になります。
■笑わないと周りも不幸にする
話を戻しますが感情は周りに伝染すると言いました。
ですが、私たちは長年の経験から表情からでも感情を作り出すことが出来るようになりました。
笑う人たちに囲まれていたら、それだけでそのコミュニティは健康になり
不機嫌な顔やネガティブな人たちに囲まれていたら、そのコミュニティは病気になりやすい環境にあると言えます。
加えて笑えば脳が錯覚を起こしますので本当に楽しい気持ちに切り替わります。
つまり「幸福感」が上がるわけです。
そして、それは周りにも波及して全体の幸福感を底上げします。
笑うだけで健康になり、幸福感も増し、お金もかからず、労力もない。
そして皆が幸せになる。
それでも笑わない人は当然のようにいます。
ここまでお話するとビスマルク氏の言葉がよく理解出来るかと思います。
この話は心理学と最新の医療研究を元にしています。
ですが、そんな知識が無い時代から「笑い」に関するメリットが考えられていたと思うと頭が下がる思いです。
それだけ笑うことにより幸せになる人と、笑わないことにより不幸になった方達の総数の多さから成り立ったコトワザになります。
■コトワザは人生の教科書
普段何気なく使われているコトワザですが、数多くの統計から磨きに磨かれた言葉の宝石になります。
極端な話、人生に迷った時はコトワザを信じて動けばまず間違いありません。
なまじっかな考えや運に頼るよりは信頼性はピカイチです。
これからも、もっと多くの言葉の持つ力を紹介していきたいと思います。