子供のころから、大学を卒業するあたりまで、実家では長く文鳥を飼っていました。
ほとんどが我が家のベランダに飛んできた「野良文鳥」でした。
それらの野良文鳥のほとんどは手乗り文鳥なので、人に育てられていたことに間違いないでしょう。
数日間はご近所に「文鳥に逃げられませんでしたか?」とお伺いした後は、飼い主不明の迷子野良文鳥として、我が家の住人(住鳥?)として文鳥さんたちは過ごしていました。
そんな「野良手乗り文鳥」さんたちは、すぐに我が家の家族にも懐いて、食べ物と飲み物を提供してもらう代わりに?愛想を振りまいて可愛がってもらっていましたね。
特に印象深い文鳥は、大学生になった頃に我が家に飛んできました。
家族の中でも特に私だけに懐いていて、羽毛を触れるのは私だけで他の家族が触ろうとすると猛烈な勢いで噛みついてました。
名前はゴンタと決まりましたね。ゴンタ小僧なので。
そんなゴンタ文鳥さん、私が学校から帰るまでじっと目覚まし時計の上で待ち、帰るなりジャレついて離れませんでした。
ご飯も一緒に食べて、米はもちろん白身魚の塩焼きや鶏肉も食べてましたね。
時々親父のビールを一口飲んでは、「苦い!!!」みたいに吐き出して、あるいはやはり親父の飲んでる日本酒を一口盗んでは、「うめ~」みたいに二口目を咀嚼したかと思うと、「千鳥足」であっちへフラフラこっちへフラフラと、暴走(暴飛?)してましたっけ。
しかし私も当時大学生。
帰宅後は課題のレポートや製図の仕上げでデスクに向かう時間が深夜まで続きます。
ゴンタ文鳥さん、しばらくは「遊ぼ」と言ってきます。
これ、実に面白いことで、手乗り文鳥って心が通うと会話ができます。
「遊ぼ」,「これ何?」,「食べ物ちょうだい」,「嫌だよ~」,「もう寝る」
これくらいの種類しか「言葉」を発しませんが、声のイントネーションと顔の仕草でだいたいのコミュニケーションが図れました。当時は。
で、大学の課題をしなければいけない私は、遊んでるヒマなどないので、ゴンタ文鳥さんをデスクの片隅に座らせて勉強を続けます。
すると、ゴンタ文鳥さん、私の持つシャープペンシルに向かって喧嘩を仕掛けます。
ゴンタ文鳥さん:『プリャリャリャリャリャリャ~』(くちばしでシャープペンシルの先端部を連打噛み)
人間語訳:「お前のせいで飼い主様が勉強しないといけなくって、オイラと遊んでくれないんじゃ~!」
「おいおい、勉強の邪魔すんなよ」と、またデスクの片隅につまみ出されるゴンタ文鳥さん。
しまいには諦めて、「もう寝る」とばかりに自分でケージに帰る日もあれば、手のひらに乗って目を閉じて「眠い、ケージまで連れて帰ってくれ」アピールする日もあり。
懐かしいな。
またいつか、手乗り文鳥を飼ってみたいですが・・・
懐くか懐かないか、飼ってみないと判らない部分がありますし、懐いてもあの時のゴンタ文鳥さんみたいな掛け合いができる保証もありません。
文鳥さん個々に個性があり、好きなこと・嫌いなこと・楽しいこと・楽しくないこと、がありますから。
もしご縁がありましたら、飼ってみたいですね。文鳥さん。
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