トランプ氏勝利 | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」

今度の大統領選の結果を見て思うことが三つ。

つは、トランプが勝ってよかった、ということ。
選挙前、なんとなくの感覚ではあったが
ヒラリーでは何も変わらず、
トランプならよくわからないけれど、
もっとひどくなるリスクはあるけれど、
変わる可能性があるのではないか、と思った。

極々大雑把にいうと、
ヒラリーはブッシュ親子の後継者で、
その流れに立ち向かっているのがトランプ、
ではないかと、思ったからだ。


ブッシュ、トランプが共和党で
ヒラリー、オバマが民主党なんだけれども、
今の政治は、共和党が右、民主党が左といった
単純な二分論ではない。

ブッシュ時代に育った既得権勢力が、
8年前にオバマに敗れたがオバマを取り込み、
以前より付き合いのあったヒラリーに取りついた、
という8年間だったのではないか。
オバマは想いをもって大統領になったと思うが、
戦争をとめられず、核軍縮は広島でお茶を濁した。
ヒラリーは、そんな想いすら初めからあったかどうか。

 

既得権勢力とは、
世界中に戦争をまき散らし、民間人を犠牲にした
民間の戦争屋たちである。
世界中に格差をまき散らし、中間層を貧乏にした
ウォール街の主たちである。
彼らが、メディアを上げて、ヒラリーを応援した。

 

そんな中で、共和党も民主党もなく、
他国の地域紛争に介入するのはもうやめよう、とか
普通に収入を得て納税している人を大切にしよう、
と語りかけたのがトランプなのではないか。

 

ただ僕も、ネットではそんな情報に接したけれど
テレビからはヒラリー優勢とトランプの人格批判が
毎日のように流されるので、半信半疑だった。

だから、リスクはあるが勝ってよかったと思った。


つ目は、そのメディアのことだ。
日本では大手メディアが最後までヒラリー優勢と
流していたが、実際は大接戦だったわけだ。
米国のメディアも既得権者の一部なので
メディアVSトランプが選挙戦の一面だったようだが、
その米国メディアの情報をただ垂れ流したのが
日本のメディアだったということだ。

 

ただ、日本と米国には大きな違いがあった。
米国ではメディアがそんな姿勢であっても、
米国民はヒラリーNOを突き付けたのだった。
日本国民は、自分が以前より貧乏になっていながら
メディアの政権寄りの報道をあまり疑うこともない。
あるいは、疑っても投票行動には結びつかない。
トランプのような「野党」がないからかもしれないが。

 

米国民は、最後は自分の感覚、頭で考えた。
米国の民主主義の底力を感じた。

 

つ目、日本はどうするかだが、
トランプなど歯牙にもかけなかったアベ総理が
慌てて会いに行くようだ。
沖縄の基地はお得ですよ、というような
今までの姿勢ではまともには相手にされないだろう。
尖閣を守るというリップサービスももうないだろう。
TPPに熱心な首脳は世界中で今やアベ総理だけだ。

 

トランプ勝利は世界レベルでの革命かもしれない。
中東の情勢も、金融情勢も大きく変わるだろうか。
日本としても自立して、対等で健全な
日米関係を築く大きなチャンスだと思う。


そのためには日本人も、自分の感覚、頭で考えて、
自分の感覚、頭で考えるリーダーを選ばなければ。