12月議会、4議案に反対 | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」

12月16日、第4回定例会が終わりました。最終日に、これまで審議してきた議案の採決を行いますが、杉村は、4つの議案に反対しました。反対したのが共産党より多かったのは初めてです。

4つとは、
①国保税の値上げ
②府中の森芸術劇場の指定管理者選定
③介護予防推進センターの指定管理者選定
④フォーリス地下駐車場の指定管理者選定

①は2年に一度、10回値上げする20年計画の2回目の値上げです。府中市は他市に比べ国保税が安く抑えられてきましたが、他市並みにしようというものです。東京都から言われて仕方なく、みたいな説明をしていますが、地方自治ですから従う義務はありません。結局は便乗値上げでしょう。
 とくに気になるのは、国保加入者のうちの高所得者の負担増です。主に自営業者や個人事業主の皆さんです。市は2%くらいずつ値上げをしていくとしていますが、高所得者層では6%を超える例もありました。値上げにより支払いができなくなった低所得者の分は市の財源で賄うべきですが、高所得者がかぶることになるのではないかと思われます。2年ごとに6%ずつ値上げされたら大変なことになりますね。

②〜④は、指定管理者の選定についてですが、これは私一人が反対しました。なぜか。
 指定管理制度は公共施設を民間団体が管理運営するしくみです。定期的に選定し直すことによって競争原理を働かせていこうというものです。選定は公募が原則で、やむを得ない事情がある場合に非公募でよいことになっています。例えば、運営スタッフが変わることによって利用者に重大な影響が出る場合など、非公募でもよいと、府中市が決めています。
 今回、5年ぶりに8施設で指定管理者の更新がありましたが、すべての施設が非公募でした。原則は公募とされているのに、すべて非公募としてきたのです。②〜④以外の5施設は、障害者施設や高齢者施設でしたので、私も非公募に賛成しました。利用者の生活の場であるので影響が大きいと思うからです。しかし②〜④についてはこれらの福祉施設と違って、仮に団体が変わっても利用者に重大な影響が出るものではありません。議場で非公募の理由を質問しましたが、担当部長もまともに答えられません。そこで②〜④については反対しました。

 それぞれの団体については、例えば、芸樹劇場を管理する府中文化振興財団は、その運営について問題があるとは思いません。ルール通りに公募しても問題なくまた選定されると思います。あえて非公募にすると、逆に自信がないのかと疑いを持たれてしまいます。
 府中市駐車場管理公社については、ここである必要は特にないと私は思います。むしろ、外部の民間会社が駐車場を管理したほうが、中心市街地の活性化によい刺激が得られるのではないでしょうか。
 競争性という指定管理者制度の趣旨を無視するべきではありません。


いずれにしても、何も考えずに、市が出した議案を右から左に通してしまう今の議会は、本来の議会の役割を果たせていないと思います。