引越しを控え、今日は仕事の前に荷物の整理をする。まずはスニーカーからと考え臨んではみたものの、想像してた以上に出て来たスニーカーの数に呆然となる。持っていたことも完全に忘れていたブツ多数。ソールが経年劣化のため加水分解を起こし履けなくなっているものも少々あった。エアジョーダンもエアマックスももう履ける年齢ではない。バッシュも特にハイカットはキツイ感じ。でもやっぱり夏にはTシャツと短パンに白いジョーダンのローカットとか履いてみたい!今年はAIR JAM復活するみたいだし、なんだかあの頃のハイスタみたいな格好をしたい気分なのだ。なんでかわからんが。


例によって、スニーカーついでに地層から発掘されたTシャツはビースティとDE LA SOUL、それにBECK、REMのものだった。DE LA はちょっと気分。最近ビースティのCDが出てたが、今は気分じゃないかなあ。明日はDE LA-Tで行こうと思う。


明日も仕事だが、それを縫って最も恐ろしいレコードとCDの仕分けに入る予定。できればやりたくない。住宅事情もあるものの、どれをキープしてどれを売るのかとか考えが及ばない。絶対後悔しそうな気がする。でもこれを期に身軽にならないとなあ。物からの解放を目指さないと。


なに大丈夫よ

透明雑誌(TOUMING MAGAZINE) / 我們的霊魂楽


台湾の透明雑誌。なんて読むんでしょうか?彼の地で活動するギターバンドなんだけど、ナンバーガールあたりの影響モロで、ナンバガから辿り着いたのかテレビジョンまでの憧憬をストレートにぶつけてて、なんとも清清しいアルバム。いろんなことが上手く行っててかなりカッコイイ。台湾恐るべし。向こうでの人気は知らないけれど、きっと人気あるんだろうなあ。こんなバンドが出てくる今の台湾に是非行ってみたいとか思った。久しぶりに触れるここいらへんのサウンドだけど、今はたまにこういうパンキッシュなのも聴かないとやってられない気分。放射能で東京もいったいどうなるんだよ。考えると滅入るので考えるの止めようとする脳に彼らのギターの金切り音が響く。



これはまだ買ったばっかだし仕分けして売るのはやめよう。

本日は久々の、白酒・甚語楼二人会@お江戸日本橋亭。


おじさん / 狸の恩返し

甚語楼 / のめる

白酒 / つるつる

- 仲入り -

白酒 / 臆病源兵衛

甚語楼 / 品川心中


開場前に天気雨が降る。そのせいかちょっと涼しくなった日本橋であった。開口一番は柳家おじさんによる「狸の恩返し」。おじさん今日は眼鏡かけてなかったが、最近はかけずに高座やるんだろうか?眼鏡ないほうが噺家らしく、おじさんのキャラにも合ってるような気がする。久しぶりに拝見したが声もよく出てて以前に比べメリハリも出てきた様子。


今日の甚語楼師は「のめる」から。口癖を巡る軽い噺だけど、細かいところまで配慮されてて非常に面白かった!最近落語から離れ気味だったこともあって久しぶりに師匠の高座を拝見したが、そうそうこの感じ。脂がのってきてるのがわかる。演者としても最高に上手い。師匠、映画とか出ればいいのに。


続いて白酒師。初めて聴く「つるつる」は太鼓持ちの噺だった。なんていうのが妥当なんだろうな、とにかく人物描写も場面転換も間の管理も相当に細かくなされていて、そんなに大きなことが起きないものの緩急が非常にうまくついており、なんだか落語の理想像みたいだったと言うと言い過ぎか、個人的には静かに感動し、サゲの後の余韻に暫く浸っていたかった、そんな高座だった。太鼓持ちのキャラの、特に導入部の台詞の言い回し方はこれまで見てきた師匠の落語登場人物たちのそれとはちょっと違ったもので興味深かった。これまでのキャラよりもなんか少し飄々としていていいんだよなあ。旦那に話す台詞が少し旦那の台詞に被せ気味に入ったりして、そういうところにビンビンきた。そんなキャラが酒で崩壊していく様が最高。まるで上野あたりのキャバクラの情景を見ているような臨場感があった(笑)。

師匠、今年は何を企んでいるのか知らないけれど、登場する人物たちが単に粗忽で愛嬌があるというだけでなく、飄々としていて、だけど上手い具合に世の中を渡ってやろうと思っている図太く意志的な、以前に比べるとちょい二枚目風とも言えるキャラに変化してきたように感じるのだ。というかそういうキャラも噺によって微妙に、うまい具合に挟み込んでくるようになったんだなあとか高座観てて思った。あ、太鼓持ちの噺だからそういうキャラの人物で当然といえば当然なのか。しかしうまいねどうも。と、師匠のキャラ研究というか、人間洞察力にはまっこと恐れ入る。。。


同じく師匠の「臆病源兵衛」を挟み最後は甚語楼師の「品川心中」。ライブでは久々に聴いた噺。師匠のはいい意味で軽くてよかった。師匠たち二人ともがそれぞれこういう噺を選んできた。お二人ともどんどん渋く、深くなってゆくんだろうなあ。全く油断ができない両師匠である。。。。


このGW前後で知るに至った新進ミュージシャンネタはさすがに尽きた。本日の記事は岩崎宏美歌唱による「ぼくのプルー」という作品のことを。


なに大丈夫よ
岩崎宏美 / ALBUM + 10 収録


「ぼくのプルー」という曲はNHKみんなのうたで1977年2月~3月に流れた歌で、確か「小犬のプルー」の続編だったと記憶している。ある日(おそらく)飼っていた小犬のプルーがいなくなってしまった主人の哀しみを、岩崎宏美さんがあの美声で比較的抑え目なトーンでもって情感豊かに歌った哀しい名曲。アニメーションは佃公彦氏だったんじゃないかな。幼い頃テレビで観て子供心にあまりにも哀しくて泣いてしまった。


以来シングルをずっと探し続けてたのだが全然見つからず、おそらくカットされてなかったんだろうと思うこの思い出の曲が、なんと去年紙ジャケリマスター再発の際にボーナストラックという体でひっそりとリリースされていたのだった。全然知らなかった。過去出てたみんなのうたオムニバスのCDでは、確か他のシンガーの人が歌ってて、なんとかそれは入手できたものの、この岩崎宏美Ver.にだけはどうしても出会えなかったのだ。たぶん初リリースだろう。よくマスターが残っていたものだ。初めて触れてから34年目の邂逅。待った甲斐があったが、なんとも凄い話だ。。。


34年ぶりに聴いてやっぱり泣けてしまった。。。