スキー用語 15-1「シュテムターン」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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11で述べた様に シュテム とは 
制動 の意味のドイツ語です
http://s.ameblo.jp/takanamitaichi1230/entry-12107488435.html?frm=theme


そして シュテム動作 とはテールだけを
開いたり閉じたりする運動の事でありました



シュテムボーゲンと片プルークができた人は
「シュテムターン」に進みます

何故ならばプルークボーゲンのまま
斜度のあるところで滑ると
抵抗が大きく 足が疲れますし、
外股関節が痛くなるからです



大きいハの字と小さいハの字で不完全だった
「シュテムボーゲン」がより洗練され
明確な開き出し動作と制動 
そしてターン後半からの内足の
引き寄せ動作により パラレル の初歩が
ここになって現れてきます




シュテムには多様な種類がありますが
大きく

①両開きシュテム
②山開きシュテム
③谷開きシュテム

の3つに分かれます
これは斜度と雪質、また習得したい
運動などの目的によって
必要なシュテムが異なるからです


「シュテムターン」とは様々な 
テールだけを開いたり閉じたりしながら行う
ターン運動の総称 ということができますね

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※山開き とは 山足のテールだけを開き、
片プルークの形にすること
※谷開き とは 谷足のテールだけを開き、
片プルークの形にすること




以下、やり方は
①両開きシュテム:緩~中斜面

センター加重の 足を閉じた斜滑降で進んだ後
そのままセンター加重で
両足のテールだけを開き、スピードを殺します

その後落ち着いて プルークボーゲンの要領で
向きを変えていき、
ターンが終わったらば両足を閉じ、
また始めの足を閉じた斜滑降に戻る
と言う方法です




別名 ハニハニ




コツは大の字姿勢の
両足均等加重で滑り、
外傾を取りすぎないことです

外傾については22にて後述します



クラストしていて 体重を掛け過ぎると
表面を割ってしまう
またはフカフカな雪質で
同じく体重を掛け過ぎると潜ってしまう
という場合にも使います




↑①両開きシュテム



②山開きシュテム:中~急斜面
最も多く行われるタイプです

谷足加重の斜滑降で進んだ後
抜重されている山足を山開きし 制動をかけます

その後荷重の移動を行い
プルークボーゲンの要領で向きを変え
そのまま谷足加重をキープし
抜重されている山足を閉じる
と言う方法です



別名 レニレニ





注意点は山開いた足をきちんと
三角形に位置させ、片プルによる
制動を掛けてからターンに入る事です

平行に開き出したり、スピードに乗って
ターンするとシュテムの意味がありません






↑②山開きシュテム





③谷開きシュテム :急~超急斜面
クロスオーバーの導入でも使いますので
79にて後述します




これは 重力に逆らう山開きよりも
重力に従う谷開きの方が楽に開けるので
とても山足も開かない斜度で 
向きを変えたい時に使うシュテムです


谷足荷重の斜滑降で進んだ後
その谷足加重のまま谷開きしスピードを殺します

次に 改めて山足に重心移動し
プルークボーゲンの要領で向きを変え
そのまま谷足加重をキープし
抜重されている山足を閉じる
と言う方法です


注意点は谷開いた足にそのまま乗って
ターンしないこと
内足からターンに入ると運動が推進系に
なってしまい スピードが出て危険です



↑③谷開きシュテム




長くなるのでまた次回に続きます(^O^☆♪


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