Episode of nonet #3 "The Dissonance" | ガールフレンド(非公式) 物語

ガールフレンド(非公式) 物語

ガールフレンド(仮)の同人小説を掲載します!
全ガールを登場させる予定です!

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心実「うーん…」
鞠香「あっ、気がついた?」
心実「ここは…」
鞠香「保健室よ。神崎先生が安静にしてれば大丈夫だって」
心実「すみません…」
鞠香「ううん、びっくりしたもんね」
心実「白木さん、どうしてしまったんでしょうか…」
鞠香「…絶対に何かあるはずだよ」
心実「はい…。そういえば相楽さんは?」
鞠香「一人にしてほしいって。少しほっといてあげよう」
心実「そうですか…」

エミ「…なんであんなこと…」
「あれ?相楽さん?」
エミ「夏目さん…」
真尋「覚えてたんだ」
真尋がエミの隣に腰掛ける。
エミ「まあね」
真尋「どうしたの、浮かない顔して」
エミ「ううん、なんでもない」
真尋「そう。…相楽さんたちのパフォーマンス、良かったわ」
エミ「私もそう思うんだけどね…」
真尋「えっ?」
エミ「あっ!なんでもないよ!」
真尋「そのセリフは私にしてみれば何かあるってことね」
エミ「あはは…」
真尋「なんでも聞くわよ」
エミ「実はね…」

真尋「そんなことがあったのね」
エミ「急に解散なんて…よくわからなくて…」
真尋「相楽さんは続けたいの?」
エミ「もちろんだよ!心実ちゃんも鞠香ちゃんもそう思ってる!でも…咲里がいなきゃ…」
真尋「そうね、いい方法があるわよ」
エミ「ほんと!?」
真尋「ええ、とっておきの方法がね」

エレナ「文緒ちゃーん!」
文緒「望月さん…」
エレナ「一緒に帰ろ!」
文緒「はい…」
エレナ「まだあのこと気にしてるの?」
エレナが言っているのは学園内で行われたダンスコンテストのことだ。
文緒「やっぱり私なんかが出るべきではなかったんです…」
エレナ「そんなことないわ。優勝はできなかったけど文緒ちゃん、輝いてたもの」
文緒「慰めていただかなくても結構です。誰も私なんて見たくなかった…」
「それは違います」
エレナ「うん?」
エレナが視線を向けた先には咲里が立っていた。
エレナ「あなたは?」
咲里「二年の白木咲里です」
文緒「お世辞はやめてください」
咲里「お世辞じゃありません。村上先輩は十分魅力的です」
エレナ「そうよ!」
文緒「そんなこと…」
咲里「ただ大事なものが足りていません」
エレナ「大事なもの?」
咲里「ダンスの実力です」
文緒「実力…」
エレナ「確かに大事だけど…」
咲里「大丈夫です。練習すれば村上先輩もきっと上達できます」
エレナ「でも今は」
文緒「やってみたいです…」
エレナ「え?」
文緒「私、もう一回やってみたいです!」
エレナ「文緒ちゃん…」
咲里「その練習、僕と一緒にやりませんか?」
文緒「どういうことですか?」
咲里「実は新しいユニットを結成しようと思っているんです。聖櫻学園一のユニットを」
文緒「学園一…」
咲里「そのためには村上先輩が必要なんです。お願いします!」
文緒「はい!こちらこそ!」
エレナ「まあ…文緒ちゃんがいいなら。応援するわ」
文緒「望月さんは一緒にやらないんですか?」
エレナ「私は一番になる文緒ちゃんを撮っていたいから」
文緒「望月さん…」
エレナ「頑張ってね!」
文緒「はい!」

翌日、咲里は明音から視線が向けられていることに気づいた。
咲里「どうかしましたか?」
明音「えっ?う、ううん、なんでもないよ」
咲里「…そうですか」

明音「やっぱり咲里くんはいつもと変わってなかったよ」
心実「そうですか…」
明音「絶対見返そう!C組カンタービレとランチタイムデザートが力を合わせればできるよ!」
エミ「そうだそうだ!」
由紀恵「それにはもっと努力が必要ね。ビシビシいくわよ!」
心実「はい…」


咲里「次はどうしましょうか」
文緒「まずはメンバーを増やすべきかと」
咲里「それはそうなんですけど。誰がいいかっていう話です」
文緒「あっ、なるほど。協力してくれるかたを探したらいいんじゃないでしょうか」
咲里「なに言ってるんですか。学園一を目指してるんですよ」
文緒「そうですよね、すみません…」
咲里「やっぱり風町さんかな」
文緒「軽音部のですか?」
咲里「ええ。歌も上手いし人前にも慣れてますから」
文緒「納得です。この前のコンテストにも出ていませんでしたからまだ無所属だと思います」
咲里「早速行きましょう」
文緒「はい!」

陽歌「私をユニットに、ですか?」
咲里「どうかお願いします!」
陽歌「でもバンドもありますし…」
咲里「それは重々承知です。でも風町さんの力が必要なんです!」
凪子「こっちも陽歌の力が必要なんだ」
陽歌「そういうことですから」
文緒「そこをどうか!」
凪子「無理なものは無理だね」
陽歌「協力したい気持ちは山々なんだけど…」
菫「山々ならやればいいんでね?」
菫が思いもよらぬ言葉を発する。
凪子「本気か!?」
菫「本気本気。ハルがやりたいならやるべきだがや」
くるみ「ダンスバトルロイヤルに出るからって部活をやめるわけじゃないですしね」
陽歌「でも…」
桃子「実は!私もやってみたかったんです!」
陽歌「そうだったの!?」
桃子「なかなか言い出せなかったんですけど…」
咲里「朝比奈さんか…うん、いいですよ」
桃子「やったぁ!」
凪子「まだやっていいとは!」
菫「ハルはどうするん?」
陽歌「私は…やってみようかな」
文緒「本当ですか!?」
陽歌「はい。上手くできるかわかりませんけど」
咲里「大歓迎です!よろしくお願いします!」
凪子「はあ、仕方ないね。ただしやるからにはバンドもダンスも一生懸命やるんだよ」
陽歌「うん!ありがとう!」
桃子「精一杯頑張ります!」

りさ「それでは。健闘を祈ります」
クロエ「ウイ!メルシーです!」
りさ「さて、次は…」
「篠宮さん!」
りさが振り向くとそこには心実が立っていた。
りさ「椎名さん。どうしたの?」
心実「あの…一つお願いが」
りさ「お願い?」

咲里「今日からここで練習です」
陽歌「わあっ!レッスンルームだ!うちの学校にこんなところができるなんて少し前まで考えられなかったよ」
桃子「本当ですね〜。村上先輩は前の大会にも出てましたよね」
文緒「はい。でもこんなに早く練習場所が見つかるなんて思いませんでした」
咲里「いくつかのユニットがやめているみたいですよ」
文緒「なるほど…私もその一人ですもんね…」
咲里「その話はやめましょう。このユニットで心機一転ですよ」
桃子「そうですよ!私も頑張ります!」
一瞬寂しそうな表情を見せた文緒だったがすぐに笑顔を取り戻した。
文緒「はい!」
咲里「では練習を始めましょうか」
そのとき、ついさっき閉めた扉を開けてりさが入ってきた。
りさ「失礼します」
咲里「し、篠宮さん…」
りさ「へえ、本当に新しいユニットを組んでたのね」
咲里「ええ、まあ…。で、ご用件は?」
りさ「そうそう、あなたのユニットにぜひ入りたいっていう生徒がいてね」
そう言うとりさは扉の外に向けて手招きをした。
陽歌「あっ!確か生徒会の!」
睦「い、一年生の鴫野睦です」
りさ「どう?顔もかわいいと思うんだけど」
睦「やめてください、そんなことありませんから」
咲里「うーん…」
文緒「いいじゃないですか。一緒にやりましょうよ」
桃子「ダンスにも迫力が出ますし!」
陽歌「歌も深みが増すよ!」
咲里「…わかりました」
りさ「決定ね。よかったわね、鴫野さん」
睦「…はい。よろしくお願いします」
咲里「こちらこそ」
陽歌「うん、よろしく」
文緒「よろしくお願いします」
桃子「一年生同士仲良くしましょう!」
りさ「私はもう行くわ。じゃあ頑張ってね」
睦「…はい」


りさによる睦の加入はこの後大きな波紋を広げることになる。その行き着く先はまだ誰も知らない。