"I was so touched"
という表現があります
文字通りに直訳すると
「わたしはとっても触れられた」
慣用句として
「すごく感動した」
という意味で使うのですが
何に触れているのでしょう
日本語で
「（ココロの）琴線に触れる」
という言い方があるように
わたしのココロの琴線に触れた
＝感動した
なのだと思います
ココロが揺さぶられた場合
moved
ココロの琴線に触れた時に
touched
そんな使い分け
「触れる」「触れられる」は
カラダの感覚でもあり
ココロの感覚でもある
ということが言語に表れているのかと思います
「触れる」という振る舞いは
「感覚」を呼び覚ますもののようですが
それがどのような感覚かというと
タッチケアにおいては
喜びや調和なのかな…と
触れられたときに
痛みや恐をと感じたら
それは暴力であって
殴られた、叩かれた
おされた、つかまれた
つねられた
引っかかれた
傷つけられた
嫌な触り方をされた
…になります
触れられたことで
調和の感覚が呼び覚まされる
ハーモニーがよみがえるから
「琴線」という楽器になぞらえた言葉が
あてられているのではないでしょうか
先日、出張お手当で
あと数日で１３週の妊婦さんに
触れさせていただきました
で、いただいた感想
セッションの最後に
ご本人に自分のおなかに触れてもらい
その手の上にわたしが手を添えて
「胎動」を共有しました
こんにちは、あかちゃん♡
母子手帳だと
16週ごろから胎動を感じる時期とされていて
遅くとも20週頃までには
初産の型でもわかるかな…というのが
目安なようです
１２～１３週といえば
赤ちゃん自体はすっかりヒトの形になっていて
精度のよいエコーだったら
性別もわかっちゃう時期ですが
胎動まではわからないことが多いです
この時期の胎動は
「無い」のではなくて
「わかりにくい」んです
なぜなら
まだ子宮の筋肉層の壁がけっこう厚い
組織で言うと胎児よりも胎盤の方が固い
赤ちゃんは形こそできてきましたが
骨格や筋肉はまだしっかりできていなくて
くにゃっとして水っぽいのです
大きさはホタルイカ程度
最初の胎動を
小さな気泡がはじけるような
「ぽこん」という感じに感じる人がおおいのは
そういうわけです
わたしも初めて感じた胎動は
「ガス」かとおもいました(笑)
実際、お手当中に
お腹に触れているときに
腸の蠕動や
腸間膜のゆらぎ
移動するガスを感じます
ぜんぶ愛おしい命の営みで
ハーモニーが感じられます
妊婦さんに限らず
カラダに触れているときに感じるのは
心地よいハーモニーばかりではなく
マイナーコードのときもあれば
不調和な音が混じることもあり
刻々と変化するものです
（まくのうちセラピー=クラニオでは
それらをひたすら共有します）
ここに赤ちゃんが加わると
別の楽器が加わったように
二重奏として感じられます
重なり合うリズムとハーモニー
まくのうちセラピーのセッションを
「手でクライアントさんの情景を眺めるような」
と表現することがあって
もちろんそこにはリズムやハーモニーがありますが
妊婦さんとのセッションはより
音楽に近い…というか
爆発的な進化をしている
パワフルな赤ちゃんとの出会いが
まさに琴線に触れるのです
心的世界が反映される「知覚」なのか
神経が伝える信号のみの「感覚」なのか
くっきりとした線引きは難しいですが、
自分のカラダの心地よさを見失わすに
手から伝わってきたこと全てを
ジャッジせずに受け止める時間を
大切にしたいと思っています
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ひろの拝