エミリア・ロマーニャ州モンテッキオ・エミーリアのグッとくるフリッツァンテとマセラシオンの白、そしてランブルスコ（今回は未入荷）の造りてロベルト・マエストリが立ち上げたクアルティチェッロ！
以前から、ナチュラルでおいしい泡をラインナップに加えたい…またはお取引先から「泡は持ってないの？」とのご指摘を常々受けていたトレジャーでございますが、もちろんイタリアのスプマンテをずっと探し続けていました。なかなか良い出会いに恵まれず、やっと…やっと納得できる泡を入荷することができました！
本当に本当に泡不足に困っていたので、無事到着した連絡を倉庫から受けた時には、ちょっとした感動がこみ上げてきました…それでは日本初入荷のクアルティチェッロをご紹介します！
オーナーで醸造を務めるロベルト・マエストリ
若い時の趣味はバイクに水泳。オペラも好きみたいです。
なかなか男前ですが妻子ありです。
トレジャーが今回入荷した待望の泡はフリッツァンテ。いわゆる微発泡タイプです。「微発泡は使いづらいんだよね…」と、思われる方もたくさんいらっしゃるかもしれんせんが、今回のクアルティチェッロのフリッツァンテ「デスピナ」、このワインは泡も結構元気です。シャンパーニュ方式ではないので何日も泡長持ちではありません。でも、開けたてのガスはなかなか粋が良く、クリーミー。そして何より、そのジュース自体がメチャクチャおいしい！泡が抜けてもエキスがしっかりしているので味わいは数日へたれません！
濃いめの色で濁りがあり旨味詰まってそうなこの外観
マルヴァジア100％を3日間マセラシオン。色はやや濃い目の黄色、ノンフィルターの少し濁ったグッとくる外観。香りは華やかで白い花の香りに柑橘やトロピカルなフルーツ感。飲みたくなる良い雰囲気を放っています。
口当たりはしっかりと酸味があり、泡と気泡と共に心地よく広がります。香り通りのフルーティーな果実味と、マセラシオン効果でほんの少しだけタンニンの渋みと苦みがあり、味わいにバランスとコクを与えています。
そして何と言っても飲み心地が抜群です！身体に馴染みます！このワインはフルーティーな飲み心地を楽しむべきワインだと考えます。基本ゴクゴクいけちゃいます。風呂上がりに1本空けちゃいたくなるタイプです。
豊富なミネラルと上質な酸味が葡萄に備わる、小石がたくさん詰まった砂利質土壌と、エミリア土着品種マルヴァジア・ディ・カンディア種の華やかなアロマ、力強さが融合した本当に良いフリッツァンテです。ロベルトのワインは通常の白ワインもそうですが、「酸とミネラル」ががっちりと溶け込んでいるのが何と言っても素晴らしいです！
こちらは白スティルワインの「レ・モーレ」黄金色が美しいです
もうひとつの入荷ワインがこのレ・モーレです。このワインもデスピナと同じくマルヴァジア100％で醸されます。収穫後に陰干しして水分を飛ばした葡萄を60％も使用し。マセラシオンは約3週間行います。香りは驚く程華やかで力強いです！熟したフルーツとダージリン、レモンピールの合わさったアロマはグラスから立ちあがる勢いを感じます。
アパッシメントした葡萄から造られ、この香りと外観となるとデザートワインのような残糖感が連想されますが、味わいは非常にストイックで鋭利な酸がピシッとあります。土壌由来のミネラルと豊富な酸味は香りとのギャップがありますが、スマートながらべた付かず芯のある味わいです。余韻にはビターな旨味が力強く感じられます。
このワインはもう香りの華やかさにやられます！もう少し熟成させたらもっとすごい事になるかも知れません…
クアルティチェッロや他のエミリアの生産者のワインを飲んで、マルヴァジア・ディ・カンディアは本当に唯一無二な個性を放っていると思いました。アロマの高さとマセラシオンした時のタンニンのギャップは他にはなかなかありません。しかしタンニンが豊富すぎて舌の防御力を貫通するワインもしばしば…個人的には非常に大好きなタイプです笑
その中でロベルトのワインは優しさも兼ね備えていてスムーズな印象すらあります。彼とvinitalyで話した時にすごく感じたのはスマートな受け答え、物腰が柔らかくなんだかイケメンだなーと思いました笑
そんな彼の人柄や、モンテッキオの土地の個性、クアルティチェッロとしてのワインのスタイルを表現する思いがワインに反映されているのだと感じられます。
明日から出荷開始です！
エミリアのワインを再認識してもらえれば嬉しいです！