運動・動作・行為を考える | PTイワマの探究日誌

PTイワマの探究日誌

PT(理学療法士)イワマが
『人の心と身体を動かすセラピスト』としてどう歩むべきか考え、感じたことを記すブログです。

今日は運動動作行為について考察したいと思います。


内容としては
リハビリの基本に立ち返る感じになります。
とても当たり前のことかと思いますが、改めて書きますね。


運動、動作、行為
それぞれ文脈によって意味が変わってしまうので

運動:身体の動き
動作:運動によって行われる仕事
行為:目的を持って行う、結果を伴うこと

とします。


運動を基礎に動作が成り立ち、
動作を組み合わせて行為を成す
という構図です。

*単語の意味・解釈は
別の見方もあると思いますが
3階層の積み上げ構造としてご理解ください。


例としては
トイレに行く(行為)が
立ち座り、歩行、衣類着脱(動作)の組み合わせで成り立ち、
それらは手足や体幹の曲げ伸ばし(運動)で構成される
といった感じです。


下位の構成要素ができて初めて
上位が達成されます。

しかし、
下位ができるからといって
必ず上位ができるとは限りません。


手足が動かせるからと言って立ち座りができるとは限らず、
立ち座りができるからと言ってトイレに行けるとは限りません。


行為を成すには
運動や動作の統合が必要です。

要は意識の作用ですが
手足の曲げ伸ばしだけを練習しても
強化されるのは『手足の曲げ伸ばし用の意識・筋出力』でしかありません。


臨床を見ていると
未だに運動部分のトレーニングを反復している様子を
見かけます。


運動は大事ですが
それを動作にどう使うか
何のために使うか
考えてこそ活かせます。


動作を行為につなげるのも
同じですね。


本日は最後までお付き合いいただきありがとうございました!