心の支持基底面 | PTイワマの探究日誌

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PT(理学療法士)イワマが
『人の心と身体を動かすセラピスト』としてどう歩むべきか考え、感じたことを記すブログです。

今日は少しだけ脳の話をします。


まず大原則として

『脳は変化を嫌う』

というものがあります。

「いやいや、僕はいつも同じのほうが嫌だね」

という人もあると思いますが
それは変化の先を見て
よりメリットがあると感じられる人です。

善し悪しはありますが
変化を求めれば物事が改善できる可能性がありますね。


とは言え、
脳が変化を嫌うのにも理由があります。

端的に言えば

『現状維持=安全』

だからです。


本質的に危険を好むということはありません。
危険を好むとしても
危険の先に価値があるか
あるいはドーパミンの快感を求めているか
どちらかだと思います。



ここで
支持基底面という言葉について説明したいと思います。
本来はリハビリ業界で使われる用語です。


聞きなれない方もあると思いますが
言葉の通りに

『支える基礎になる身体の底面』

と言い換えるとイメージしやすいかもしれません。


例えば
立っていれば両足とその間の空間
椅子に座っていればお尻と両足を結ぶ空間
支持基底面となります。


支持基底面が広いほど
姿勢や動作が安定します。


また
身体の重心が支持基底面の外に出ることで
移動することができます。

立った姿勢から
一歩を踏み出すイメージですね。

反面、重心が面外にあるうちは不安定です。
一歩を踏み外すと転びます


さて
前置きはこのぐらいにして
標題の『心の支持基底面』の話に移ります。


心の支持基底面は
少し抽象的ですが
性質は身体の支持基底面と似ています。


それが広いほど安定
そこから出ることで一歩を踏み出せます

一つ違うのは心の支持基底面は広げられるということです。

一歩を踏み出すとできることが増えていきます。


視野が広い人は
心の支持基底面が広く、

自分の壁(いわゆるコンフォートゾーン)を越えられる人は
一歩を踏み出せるということです。

踏み出すことで世界を広げることができます。


身の回りで成功している人は
おそらくこれができているはずです。


けれども
一歩を出すには
脳の性質が邪魔をします。


安全を求めるのは人の性です。
今の基底面の中で安定すれば安全ですが
狭い基底面ではできることが限られます。

いきなり大きな一歩を踏み出す必要はありませんが
今の自分の壁を少しずつでも越えていけば
広い視野が身につきます。


広い支持基底面があれば
少しのことでは動揺しなくなります。

心も一歩先に進めれば
自分の世界が広がりますね。


本日は最後までお付き合いいただきありがとうございました!