日本の看護師とケベックの看護師の違い①役割編 | À Laval

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カナダ・モントリオールでのバイリンガル生活

ケベックが移民しやすい州やからか、最近も、この私のあまり更新されてないブログを通してケベックで看護師で働くことに興味がある人が、メッセージをくれるので、ぼちぼち内容を増やしていこうかと。。。

そんな訳で今回は日本とケベックの看護師の違い、役割編です。

 

こちらでの看護師の仕事は、

入院/退院時のアセスメント(入院中のケアプランを考える、転倒のリスクなとのアセスメント)

バイタル

配薬 (入院中の薬は無料なため自己内服している患者さんはいません)

他職種との連携(理学療法士、栄養士、医師、ソーシャルワーカーなど)

検査の準備

指導

包帯交換(傷にあったドレッシング材の選択、アセスメント、評価、看護計画の立案など)

患者の家族への対応(医師との説明の日時調整、病状の説明など)

、、、などです。

なんせペーパーワークと電話対応がかなり多いです。

 

看護師は、准看の人と一緒に働かないといけない時もあり、准看護師は基本的に、アセスメントと指導、他職種との橋渡し、静脈内注射(点滴も)はしません。静脈内留置カテーテルを設置できるのは看護師と特別な研修を受けた准看護師のみ。点滴は、生理食塩水などのベースになるもの(ソルデムとか、ブドウ糖、リンガー液など)は管理できますがカリウムや他の薬剤が入ると点滴管理は看護師、という具合です。包帯交換は傷を見て、どのドレッシング材をつかうか決めるのは看護師ですが、一度決まってしまうと次にアセスメントするまでは准看護師が交換はできます。

この准看護師と働くというのがくせ者で、気が利く働き者に当たらないとかなりしんどいです。ほっておくと、詰め所でおしゃべりしまくる人もいるので、いちいちあれやってこれやって、と指示を出さないと全部の包帯交換を一人でするはめになったり、もしくは指示を出しすぎると文句を言われたり。あーあの包帯交換はアセスメントが必要だからあなたがしなさい、と時間のかかる包帯交換を押し付けてきたり。(できる准看護師は、包帯取ったらナースコールするから創傷だけアセスメントしにおいでーて言うのが多い)こっちでは新人でももう、働きだすと、准看護師に指示を出して働かないといけないので、私はかなり戸惑いました。(自分でやった方が早いし楽、と思ってしまうタイプなので)

 

さらに、こちらにはPABという、ヘルパーさんのような役割がいて、その人たちが清潔ケア、移動、体位変換、また、ナースコールが鳴ったら部屋にまず行くのはPABで、患者さんの用件を聞いて担当ナースに伝えるのも仕事の一つ。

脳外科の病棟の麻痺がある人も、呼吸器がついている人も(状態が落ち着いていれば)、オペ後もほとんどがPABが毎日清潔ケアをしてくれます。がっつり石けん清拭。こっちは洗髪車とかはないので、洗髪はシャワーに入れるようになるまでなし。もしくは、お金を払って、院内に来てくれる理容師さんにしてもらうかです。あと、日本ではかなり大事とされている口腔ケア。。。PABさんの仕事で、PAB用のケアプランに記入していても、すっぽかされることがほとんど。直接PABに口を酸っぱくして言っても、ほとんどのPABがコップに水を入れてスポンジがついた棒を枕元においておくだけってのが現状。口腔ケアは看護師にもPABにも重要視されていません。医師がうがい薬を処方するくらいです。

検査などで病棟を離れるとき、病棟を変わるとき、部屋を変えるときなどのストレッチャー、車いすでの移動はPABの仕事。様態が安定してないときは検査に看護師がついて行くこともありますが、めったにないです。私は3年間で1回だけ検査について行きました。2時間ごとの体位変換は、ケアプランに書いていてもほぼ無視されるので、これも、直接PABに指示を出し、実際行われているか確認しないといけません。

 

このように、看護師は、准看護師、PABと3人1チームのリーダーとして一日の行動計画を立てて情報を共有し、指示をだし、指示出したことが実際に行われているかを確認しないといけません。その為には個人個人の能力とやる気を評価し、個々に合った対応をして、1日問題なく終われるように行動するのが大事です。モチベーションの低いメンバーには、おだてておだてて働かせないといけません。笑 

わーすごくありがたい!、わーめちゃ上手にできてたよ!と、ちょっとのことでも褒めて褒めて褒めちぎる!これがポイントです。

 

この看護師以外の職種の人って各個人によってかなり能力とモチベーションに差があり、それに毎回毎回対応するのが本当に疲れます。一人で働きたい。って心の底から思います。もちろん働き者の准看護師もいて、その人とペアを組むときは本当に働きやすい。わーラッキー!って朝の振り分け見て思うくらい。結局どんなに忙しくても大事なの(忙しさを充実感で終えるのか、ただ疲れきって終えるのか)は一緒に働く人だと思うので。。。

 

長くなりましたが、看護チームの単位(3人1組的な)がこっち日本とケベックで一番違うのかなーと思います。

文字ばっかりですいません。

 

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ではまた近いうちに!