大学生の時、祖父が膀胱癌に、祖母が膵臓癌になりました。
二人とも高齢だったので、何としてでも治す!というスタンスではなかったのですが、
穏やかに死を迎えるにあたり、やはりがん性疼痛が一番の悩みの種でした。
痛みとの戦いは、もちろん本人が一番つらいのだけど、本人たちだけの問題ではなく
介護していた私の母や母の妹、私も見ていられず辛かった。
入院したら、やはりストレスがかかったのでしょう、せん妄も現れて、恐ろしい幻覚も見ていたようです。
見えないものが見えていた様で、怯えていました。
できれば自宅で看取りたい。
でも、全身状態が悪く疼痛も激しい患者を在宅で管理するのは
本当に本当に大変な事なのです。
痛みさえなければね
そう何度思ったか。
そんな時、自宅に往診してれたのが、近くの麻酔科(ペイン)の先生でした。
365日24時間、いつでも対応しますと言って下さり、医療用麻薬で痛みをコントロールしてくれました。
そして二人共自宅で看取ることができました。
薬学部を卒業してすぐ大学病院に就職した私。
担当は麻薬でした。
毎日すごい量の麻薬を管理しながら処方箋を見て、カルテを読んで勉強しました。
でも、大学病院の中にいたときは在宅ケアに関わることはできませんでした。
薬局勤務の現在、数人の在宅患者さんを抱えています。
中には末期のガン患者さんも。
でも、すべての薬剤師が医療用麻薬に精通しているわけではありません。
薬局内で月1回行っているカンファレンスで
麻薬の使用方法や服薬指導の仕方、処方鑑査の方法を薬局内でレクチャーしています。
教科書は、2014年に改訂されたがん疼痛の薬物治療に関するガイドラインです。
的場先生のがん疼痛治療のレシピは、新人時代に読み込んでボロボロになっています。
ここ最近、また色々なお薬が出ていますので、ついていくのが正直大変ですが。
初心を忘れずに勉強頑張ろうと思います♪