悪しからず。
私の畑のお野菜は、
みんなめっちゃがんばってます。
農薬なし、肥料なし、草引きなし、
耕してもくれへんし、ギリギリまで水ももらわれへん。
せやから自分でがんばらんとあかん。
芽かきとか土寄せとか、
大概のマニュアル本に書いてあることをほとんどせえへん。
物理的事情で支柱立てや誘引はするし、
お助けで草刈りは時々するけど、
ほぼ放ったらかし。
自然のお山がお手本です。
自然のお山は誰も肥料やりに来てくれへん。
草引きにも誘引にもけえへん。
生き残るためには周りのあらゆるものたちと共存した、
持ちつ持たれつの関係が必要。
虫も動物も来るけど食い尽くさない。
食い尽くしたら明日の食べ物に困るのは彼ら。
だから根こそぎ食い尽くしたりはしない。
(虫に食われる話は食われる野菜にも訳があって、奥が深い。
ここではスルーしますが…)
土から養分をもらうけど、
減ったものは元に戻す。
減りすぎたり、
ましてや決して過剰にはならない。
自然のお山そのまんまは難しいかもしれへんけど、
近づくことはできるかも…。
そう思って始めたこのやり方。
3年目になりますが、手応えありあり。
出来上がった野菜は、
そりゃもううまいっす。
ニンジンはニンジンの、
キュウリはキュウリの味がする。
ホウレンソウなんかもうスゴイよ。
化成肥料でメタボになった野菜や、
過剰な有機肥料で点滴受けた直後~みたいなんとは明らかに違う。
ちょこちょこ買ってくれるお客さまや、
使ってくれるお店の方もそうゆってくれます。
…んで、火を通すとパッと色が濃ゆくなる。
野菜が自分の身を守ろうとしてるんですねぇ。
収獲されてしまってるというのに生きてる。
命を感じます。
この味をひとりでも多くの人に知ってもらいたい。
それを私は願っています。
スーパーで売られてる野菜とは違う味。
そして形やサイズ。
見慣れてる、
やって欲しくない手段で作られた野菜とは違う色んな事。
でも私は農家にはなれない。
できた野菜を売って食っていくことはできない。
そんなに作れない。
だから食っていく部分は他の仕事でまかなう。
そやからできた野菜を高く売る必要はない。
もちろん高く売れたらうれしいけど、
野菜…、ホントの野菜を知ってもらいたいのが願いやから、
買いやすい値段にする。
スーパーの野菜よりは高いけど、
その手の意味のある野菜に比べると安い。
だからと言って安く売り切ってしまえばええというもんでもない。
目的はそこにはない。
「売る」のが目的ではなく、
「知ってもらう」のが目的やから、
意味があるのに高くないやんという値段にしている。
種類についてもそう。
珍しい野菜で意味あるものの需要はある。
主にプロの方。
それもするけどどっちかと言うと、
フツーのありふれたものの方が多い。
ひとりでも多くの人に知ってもらいたいから。
知ってる人が増えれば需要が生まれ、
作り手が増える。
志を持って意味ある野菜を作る人が増える。
もちろん自分で作る人も増えるやろ。
それがこれからの農業のために役に立つ気がする。
ひいてはこれからの地球のために役に立つ気がする。
これは私の考え方で、
私のできる範囲での行動で、
「ちょっと待ったれやっ!」
という方もいらっしゃるとは思います。
皆さん想いはそれぞれでやり方もそれぞれで…。
押しつける気も主張する気も全くない。
(ここに書いた時点で「主張しとるやんけ」と言われそうですが…)
ただ自分で決めた。
それだけ。
明日はその野菜を持って初のイベント。
でも思ったほどの収穫がないんだなぁ、これが…。
ま、ええか。
久しぶりの真面目な記事で、
書くのに4日かかっちまった。
言葉にするのんってむずかし…。