「動楽亭で江戸噺」出演者アンケートも三回目。
五代三遊亭圓馬師匠登場です!

確かな江戸口調に骨太な作品構成。加えてとぼけ過ぎるギャグ。その落差に魅了された圓馬ファンの多いこと。
近い将来には江戸落語界の大看板になる方です。

歴代の圓馬は大阪に深い縁があり、紅葉寺に眠っております。
当代も上方大好き。動楽亭の高座では普段よりノッた噺を披露しています。

では兄さんのアンケートをご覧ください。


①今回、ネタ出しをした二本の演目。思い出や工夫した箇所を教えてください。

A.「幾代餅」は昨年の独演会で久しぶりに演じました。10年ぶりくらい。その時のお客様の反応が好感触だったので、今回演目に選ばせていただきました。演じ手が多いので、そのせいではないけれども封印していた根多です。

反対に「試し酒」は寄席のトリや落語会で頻繁に高座にかけています。
日本酒の会での催しでは、「試し酒」を演じた後、宴席での日本酒があっという間に消費されること度々です。

(東京の寄席ではスタンダートな演目ですが、大阪では珍しいでしょう。ネタ選択に気を配られたのがよく理解できました)


②「動楽亭で江戸噺」も三回目。この会での印象的なエピソードはありますか。

A.いろいろなお客様との触れ合いに尽きると思います。
昨年の公演最終日。あと数分で終演というところで一人のお客様がご来場。
入場料をお出しになろうとしたが、事情を話して「また、次回ご来場下さい」とお帰ししてしまいました。東京の落語をどうしても聴きたい様子でしたが、あの時の判断は正しかったのかどうか…。

(受付も演者が行う江戸噺公演ならではのエピソードですね。判断に悩みます。あれ、その時のトリって私ですか?)


③江戸の噺を上方のお客様に披露します。気に掛けている事はありますか。

A.大阪弁が出て来る噺は、今の所演じないようにしています。自信がありません。でも、いずれ割り切ってやれるかも知れません。
あと、元が大阪のネタだとはっきりわかるものも、気になったときは高座にかけてません。
あべこべに東京にある根多しかやらないぞ、という強い括りをしているわけでもありません。

(公演名に江戸噺と謳ってありますから、ネタの出所まで考えないといけませんね。ところで、歴代の圓馬は上方の噺を江戸に根付かせたとも聴いております。当代は逆の気遣いをしているのは面白いですね)


④何度か上方へお越しと思います。好きな場所と理由は何でしょう。

A.大阪の好きな場所、たくさんありますねぇ。
動楽亭の近く、職安通りにある喫茶店。毎回、モーニングで利用するのですが、そこの常連のおっちゃんの世間の出来事やニュース、スキャンダルに対するコメントの切り口、店のおばちゃんとの掛け合いが絶妙です。勉強になります。毎回楽しみに利用させていただいてます。

(激しく同意します。喫茶店の会話すら面白いですからね。)


⑤上方での楽しいエピソードや思い出、失敗談等をご披露ください。

A.初年度第一回目が体力、エネルギー、精神力とかなり消耗したようで帰京して二日間、布団に潜ったまま動けませんでした。

毎回、日程が過密で新世界を散策する時間もないのが残念。
西中島南方の串カツ屋のポイントカードがなかなかたまらない。行く時間がないのが口惜しい。
お世話なっている方のお店へも伺わなくてはなりません。

初年度の打ち上げ懇親会は大阪のB師匠が持って下さいました。
雨の中、絞りの着流し姿で表に立って、じっと我々の到着を待っていらっしゃった姿に感激いたしました。

(大阪巡りができないのは私も悔しいです。兄さんはお忙しいので尚更ですね。B師匠はありがたかったです。宴席で織り込みの相撲甚句まで作ってくださって…)


⑥お客様へメッセージをお願いします。

A.やはり、初年度の最終日。
お客様方から「また来てくれよ」の大声援をいただいた時も本当に感動しました。つづけていける自信、勇気を頂戴致しました。


ο我々はお客様の声に支えられていますね。ありがたいです。
支えがいのある面白い四人がやってくる「動楽亭で江戸噺」の詳細は以下の通りです。


日時
2016年2月23日(火)・24日(水)
昼の部 13:00開演
夜の部 18:30開演
※両日昼夜ニ公演 開場30分前

会場
動楽亭

大阪市西成区山王1-17-6
ο地下鉄御堂筋線・堺筋線「動物園前駅」1番出口上がり、コンビニ横の階段を登り二階へ

出演
三遊亭圓馬
桂米福
三笑亭夢花
神田阿久鯉

前座
桂慶治朗

お囃子
稲葉千秋社中
(落語芸術協会・24日のみ)

プログラム
ο23日昼の部
慶治朗→口上→阿久鯉→夢花「ドクトル」→休憩→米福→圓馬「幾代餅」
ο23日夜の部
慶治朗→圓馬→阿久鯉「光圀公 淀屋との出会い」→休憩→口上→夢花→米福「妾馬」
ο24日昼の部
慶治朗→口上→米福→圓馬「試し酒」→休憩→阿久鯉→夢花「文七元結」
ο24日夜の部
慶治朗→夢花→米福「御神酒徳利」→休憩→お楽しみ→圓馬→阿久鯉「天明白浪伝 悪鬼の万造」

料金
前売 2,000円
当日 2,500円

予約・問い合わせ
070-2173-2796
(受付時間10:00~18:00)
edobanashi@ezweb.ne.jp
(起きて寝るまで)

今回は予約受付担当・瀧川鯉朝 拝