バイク乗りとしての覚悟…本当の人生 | 原付魂 ~永遠のバイク小僧 スキマのブログ~ 

原付魂 ~永遠のバイク小僧 スキマのブログ~ 

バイクへの憧れ、バイクに乗り始めた時の情熱を何時までも忘れたくない…。
そんな気持ちを「原付魂」と勝手に命名しました(^。^;)
お金がない、時間もない、運転も上手くないし、メカに関する知識もない。それでもバイクに乗り続けるスキマのつぶやきです。

 

先月の終わり。ちょっとでも勉強の足しにと思って入っていた英会話サークルの
お花見会に顔をだしていた時のことです。

スキマより10歳ほど年上の男性が居酒屋のテーブルで隣席となりました。
何度となく顔を合わせているものの、こんな感じでお話するのは初めてでした。
いつもは背広姿だった人でしたが、今回はゴルフウェアでした。
ネクタイしていないだけでも雰囲気が違って見えました。
3月末で定年を迎えられ、4月からは嘱託として別のところで働かれる
とのこと。
時間にはかなり余裕ができてくるそうです。

今までこれといった趣味もなく、お付き合いでゴルフをしていたものの
仕事の一環としか感じることが出来なかったとのこと。
これからは夫婦で旅行にいかれる予定があるとのことですが、奥様主導で
どんどんとお話が進んでいるようで、それはそれで好きにしてもらえば
いいと…。

お子様もご結婚なさり、とうに手を離れていらっしゃるので、
ご自身としては、趣味やボランティアに今後のご自身の生きがいを
見出したいご様子でした。

まだあと最低10年は働かなくてはならないスキマとしては、悠々自適
の人生の先輩をうらやましく思いつつ、10年後の自分にはこんな余裕の
ある老後は回ってはこないだろうなという寂しさも感じてしまいました。

少しお酒が入った先輩が唐突に話しだした話をまとめると、
春からの新しい挑戦として、バイクに乗ろうとしていること。
奥様に内緒でバイク屋に行ってヘルメットを買ったこと。
教習所の入校手続きをしたこと。
でした。

60過ぎになるまで二輪車の経験はなく、映画やテレビを観てひそかに
バイクに憧れていたがずっと口に出せずにいたこと。
年齢や体格から大型二輪に合格できるかどうかは教習所からも
確約はされていないことからの不安。

それでも、来週から始まるという運転教習には胸を膨らませており、
初めて自分の為にお金を使い、自分だけの時間、自分の人生を
生きているという実感をかみ締めていらっしゃるようで、これからが
本当の自分の人生なんだとおっしゃっていました。

いつの日かハーレー乗っている姿を見せてやるよ。と意気込む
先輩に「頑張ってください」といいながらも、「いいご身分ですね」と
内心ひがんだまま、会はお開きとなりました。

帰り道…ふと、自分は人生の幸せを単に「先取り」しすぎてきた
のかな?とも思いました。

そのとき、そのときで「今しか出来ない」と思いつつあれこれと
手をだしてきた事も、実はもっと大切な事を犠牲にしてまで
やりたい事を手当たり次第に自分勝手にしてきただけだった
のかもしれない。

自分のやりたい事を何十年もずっと押し殺してきて、やっとの
ことで第二の人生をスタートさせた先輩をからかう資格は
自分にはなかったなと、後で恥じる次第でありました。

幸せは後回しのほうがいいのかもしれません…。

まだまだ、仕事頑張らなくては…。