15歳未満の男児 9例目の脳死 臓器移植に思うこと。 | 小児拡張型心筋症闘病記録「パパ!ぼく元気になったらジャスコに行きたい!」

小児拡張型心筋症闘病記録「パパ!ぼく元気になったらジャスコに行きたい!」

4歳の時突然「特発性拡張型心筋症」になった息子と家族の記録です。

しばらく更新が滞りまして


申し訳ありませんでした。


2015年もあとわずかとなりました。


既にご存知のように


かねてから心臓移植ができるように


応援をしていました


白岩いちくんと大林ななちゃん。


2人にそれぞれ幸運が訪れました。


いちくんは国内でドナーと巡り会い


無事移植をすることができました。


術後の経過も順調で先日退院したそうです。


ななちゃんも渡航移植しドナーと


出逢い無事移植手術が成功したと


嬉しいニュースが届きました。


そして、かつて応援をさせていただいた


けいたくんも無事帰国し、


退院したと報告を受けました。


わたしの発信で3人の募金にご協力を


いただいた皆さま、


本当にありがとうございました。


感謝いたします。


(遅くなりましたことをお詫び申し上げます)



11月末の話ですが国内で9例目の


15歳未満の男の子が脳死判定を


受け、ご両親の意思により


生きたいと願う人たちへの


臓器提供が実現しました。


わたしはこのようなニュースを知るたび、


ご家族のご英断に敬意の念を抱き


黙祷をします。



自身の経験で申し上げますと


小学校低学年くらいまでの


子供たちは自分が命に関わる病気だという


ことを認識していないと思います。


「ぼくは今は病院にいるけれど


いつか元気になって


パパとママとおでかけするんだ。」


自分がもしかしたら明日死んでしまう


ほどの重病だなんて


微塵も思っていません。


それは無意識に


純粋に生きたいという力を


示している証であると思います。



臓器提供をご決断されたご家族は


患者側の目線に立ち


患者側の気持ちになって


手を差し伸べるのだと思います。


とても尊い行為であると思います。



移植医療の暗黙のルール上、


レシピエントとドナーのご家族が


会うことはほとんどないのですが


アメリカの心臓移植を受けた男性が


移植後の自分の趣味嗜好の変化に


疑問を抱き、


自らドナーのご家族を探しだし、


ドナーとなった息子の母親から


趣味や好きな音楽、食べ物を


聞いたとき、まさに現在の自分が


好むものと合致して納得したという


逸話があります。


その時、母親が心臓移植を受けた


男性にお願いした行為が個人的に


胸を打ちました。



それは、


「私の息子の心臓の音を聞かせてください。」


ということでした。


母親は


「私の息子がいまでもあなたのなかで生きている。」


と号泣しました。


わたしはそれを見た時に、


移植医療とは


ドナーのご家族と医療チームが


成し得る神業ともいえる


究極の救命行為であると思いました。



命の重さに年齢は関係ありませんが


将来がある子供達には特に、


生きて楽しいことをいっぱい


経験してもらいたい。



わたしが憤るのは


いじめや親の虐待などで


命を奪われた子供たちのニュースです。


生きたいと切実に願い、


闘病している人達が


世の中にたくさんいることを知れば


そんな悪行はできないはずだと思う。


学校の道徳の時間で


脳みそが揺さぶられるほどの


実話を伝え、


それを基に泣かせるくらい


徹底的に議論すればいいのに。


と、思います。



今でもわたしのところに


お子さんが拡張型心筋症で、


渡航移植を決断したので


募金活動の相談に乗ってほしいという


親御さんから数名


ご連絡をいただいています。



わたしにできることは命ある限り


協力いたします。







本年も息子と私ども家族を

応援いただきまして

本当にありがとうございました。


来年もどうぞよろしく


お願い申し上げます。