確認できたからこそ謙虚に飛ぼうと思った | トキワのもり

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"今日のメニュー"はトライアスロン。"今週の飛び"はハンググライダー。書くときに書く。

冬としては珍しく週末2日間の予報が良かったので思い切って飛んできた。素晴らしい気晴らしになった。



1月24日(土)はれ 南寄りの東風 ハング



この予報ならテイクオフが混むと思って一便で上がるも意外と人がいない。

しかしテイクオフには久々に来た同期と初飛びしたての後輩、遅れて期待の後輩もやってきてそれだけですでに楽しかった。

わいわい話しながら機体を組み、にこにこしながらサーマルが活発になるのを待った。



先週別の大学の後輩にバリオ(昇降計)を貸したのだが、いざ機体に取り付けようと思ったらステーが見つからなかった。

あとでステーは見つかったのだけれど、テイクオフでは見つけられず、その後輩もいなかったのでとりあえずバリオなしでもいいかと思ってそのまま飛んだ。

無線以外の機材を全くつけずに飛んだからぶっ飛んでもしょうがないと気軽にテイクオフできた。



空は予報通りの好条件で、サーマルもしっかり出ていた。

バリオがないので感覚と目線の変化で上昇と下降を感じ取る。

飛んだのだから上げたい。集中してサーマルを探す。

先に飛んだ先輩が上げている。パラの動きを見てサーマルの場所と形をイメージし、そこに突っ込む。

いままでソアリングはバリオの音に頼っていたが、今回はそれが使えない。

より神経を研ぎ澄ませ、機体の動きと風を感じて上げていった。



先月に飛んだ前回のフライトではソアリング時の姿勢についてアドバイスをもらった。

途中からそれを思い出し、なるべく上半身を起こさないよう、頭を下げてベースバーに顔を近づけるようにした。

たしかに機体の動きが繊細にわかるし、こちらの入力もスムーズに機体に伝わる感じがした。

振り返ってみればハーネスを変える前で長く飛べたときはベースバーに顎を乗せて休んでいた気がする。

無意識にできていたことが無意識のうちにできなくなって、今度は意識してできるようになった。



サーマルはよく出ていたが雲底は 1100m ほどといまいちだったので遠出はあきらめ純粋にソアリングを楽しんだ。

防寒が甘く、手足と顔と目が機能を失い始めたのでランディングした。1時間半のフライトだった。1時間越えは実に9か月ぶりであった。



1月25日(日)はれ 北から南寄りの東風 ハング



この日もやはり朝から好条件が期待できそうな空だった。が、ゆった~り準備したのでテイクオフへは11時頃到着した。

昨日とは打って変わって大会かと思うくらい混んでいた。

さらにゆった~~り待って自分は13時頃テイクオフした。

それまでバンバン上がっていた空が、曇ってなんだか渋そうな感じになっていた。


バリオのある安心感と昨日体の感覚だけでソアリングしたという自信から気持ちに余裕があった。

何度かサーマルを外し、低くなってしまったが 200m くらいのところから大きくゆる~いサーマルをキャッチ、じわじわ丁寧に回して上げていく。

400m くらいからサーマルがしっかりしてきて 500m くらいから一気に 1000m まで上げる。

そこからもじわじわ上げて 1200m ほどになり、さぁどこに行こうかしら!!!とテンションが上がったところで消防ヘリの飛来によるエリアクローズ。

山から離れて安全にランディングするよう指示があったので沖に出た。

しかしまっすぐ飛ぶだけでも上がり続ける夢のような状態が続き、高度を落とすのに苦労した。

テイクオフから 5km ほど離れたところまで出してやっとリフト帯を抜けたので、そこから目一杯引き込み、スピードをつけて高度を落とした。なんだかんだで1時間飛んだ。



パラで山沈して少なからずショックを受けていたけれど、ハングの腕は落ちていない。

それが確認できたからこそ、自分の力を過信せず謙虚に飛んでいこうと思った。


次に飛べるのは来月中旬。今回楽しく飛べてよかった。