当時、最悪な先輩だった私に、

オーストラリア在住の友人からメッセがきた。


「西野さんのサインを自分の代わりにもらって、絵本をオーストラリアに送ってほしい」という内容。



いつも楽しそうに投稿している私のFBを見ていて、この私を一瞬で虜にしてしまう西野さんの本を読みたくなったのだそう。


彼女は、10年前に勤めていた会社の後輩で、ちゃんと会話するのもそれ以来。軽いコメントのしあいっこは数年に一度はあったけど。



まさか彼女から、あらたまった感じでお願いごとされるとは思わなかった。


なぜなら、当時の私は最悪な先輩だったから。あんな私みたいな先輩がいたら、私だったら心底見下す。それくらい最悪なことをした。


まぁ本人にとっては、最悪なこととは思わないかも知れないのだけど。だって私は、いかにも「彼女のため」かのように言ったから。



でもその心の底には真っ黒でドロドロした嫉妬があった。だから言った後で後悔しかなくて、私の中で勝手に壁ができていった。



当時東京に出てきたのは、ダウンタウンのまっちゃんと仕事がしたいという自分なりに前向きな気持ちからだったけど、その裏で20%くらいは、逃げてきたの。私。


みんな優しくて面倒見よくておもしろくて前向きで最高な職場だったんだけど、私が一人で勝手に疑いという壁をつくった。みんな信じられなくなっちゃった。


みんなは何も悪くないの分かってて、なのに疑ってしまう自分が本当に嫌になった。いっそ、みんな性格悪ければいいのにって思ってしんどかった。それも東京に出てきた理由の一つでもある。



さっきも書いたように、彼女は何とも思ってないかも知れない。ただただ私の中に、申し訳ない、みっともない気持ちを勝手に抱いて壁をつくっただけかも知れないから。


だけど、そんな彼女から何事もなかったかのように。何事もなかったときに慕ってくれていたのと同じトーンで連絡をもらえて、私は一気に救われた気がした。



あぁ、よかったんだ。

大丈夫だったんだ。


でもごめんね。

そしてありがとう。


そんな気持ち。



私が好きなものを好きだー!と発信していたら、それが繋いでくれた。私の奥で凍っていた氷を溶かしてくれた。


しかもそれが西野さんがきっかけであり、絵本が縁の媒介となってくれたことが本当に嬉しい。



わたしも逃げてたんだなーってことを思い出して、このときのメッセージに繋がった。やっぱり私に必要なメッセージだったんだな。



私は私が好きな人、私が好きなことを好きになれる私でよかったなーと思い、少しウルっとしながら帰る夜道だったのでした。


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