UTMF参戦記 スタートからA3本栖湖まで | ふむふむのブログ

ふむふむのブログ

旅と山、参加したスポーツイベントなどについてだらだらと綴ります。
2013年から区切り打ちで始めた歩き遍路に関しては必ず綴るようにしています。
備忘録として、だらだら長く書いてしまうことが多いですが、お読みいただけると嬉しいです!

さぁいよいよスタート。

スタートゲートをくぐるのにしばらくかかりましたが、46時間の長旅、最初はのんびり行きます。

とりあえず100kmまでは脚を残し、固形物を受け付けられる胃を残すくらいのペース配分で行く予定。

最初は比較的幅の広い舗装路と林道なので人は多いがゆっくりとは進みます。
1km8分を切るくらいののんびりランのペースで流れる。
ちょっと遅いかなぁとも思ったけど、序盤は抑えておいた方がいいだろう。

ガスが濃い。
これは夜間は見えにくくなりそうだ。

途中たまに渋滞にはまる。
道が水たまりになっていて、それを避けるための渋滞。

16km、粟倉のウォーターエイド。
ほとんど随分消費していないので、そのまま行く。

シングルトラックの入り口では大渋滞。
これだけの距離を来ても、2000人を超えるレースとなると渋滞はしてしまう。
渋滞はハセツネでも嫌というほど経験しているので、慌てず、イライラせず。
ストレッチをしたり、ジェルを補給したりして待つ。

送電線に沿ってしばらく進む。
完全なシングルトラックが続く。
小さく降って小さく登ってフラットになって。
それを繰り返す。
下りの手前で渋滞。
平地でまたのろのろ動き、また渋滞。
その繰り返し。

渋滞しばらくの間、全く動かないことも。

霧雨が降ったり止んだり強まったり。

渋滞の中、登山道を外れて先を行く選手が何人か居た。
「ダメだよ。皆んな並んでるだろ!」
と声をかけられても無視する人、とりあえず謝るけどまたすぐに割り込む人。
世界的にマナーの悪くて知られる国の人が多かった。
ちなみに、割り込みしていたうちの一人は、後にの民家の敷地(庭)の水道で水を飲んでる姿を見て唖然とした。
文化が違う人たちにルール、マナーの徹底は難しいだろうけど、見ていて気分がいいものではない。

関門の時間もあるので、道を外れて割り込む選手を見て、イライラしている選手も多い。
自分の前の選手は
「俺だって予定より30分以上遅れてるんだよ…」とぼやいていた。

雨は降ったり止んだり。
夜の冷えが怖いので、渋滞のタイミングで上着を脱ぎ着する。

多少は渋滞のタイムロスはあるだろうなぁと思っていたけど、さすがにここまで進まないと不安になる。
これだけ選手がいるんだから、最初の関門で打ち切りにはならないだろう。
と楽観的に考える。

地形図と渋滞の予測を加味しても15時にはA1富士宮(23km地点)に到着できるだろうと考えていた。

が、到着したのは15時38分。
予定から大幅に遅れた。

富士宮のエイドで休憩。

次の区間は28kmで、アップダウンの激しい山道となる。
バナナ、ポテチ、クリームパンを食べ、コーラを飲む。
飲み物を補充。
ここまで水分は250mlしか摂っていない。
クエン酸飲料は既に無くなっていたので水だけを補給。
水分は合わせて1.5リットル持った。
約15分のエイド滞在。
胃が受け付ける限りはエイドでしっかり飲み食いする予定なので、滞在時間はこれくらいかかってしまうかな。

エイドを出発。
関門まで時間まで約1時間。
このまま渋滞が続けば貯金を作るのは厳しいな。
2日目の夕方あたりに少し寝るための貯金を作りたいと考えていたが。

しばらくはフラットな林道。
そして天子山塊へアタック。


前半の山場と考えている。
地図を見る限り、天子ヶ岳まで一気に登ってから、十数回のアップダウンが続く。
ここまではノーダメージで行きたい。

一気に登ります。
さすがUTMF。
それなりのペースで列は流れ、登りで息が上がる選手が少ない。
疲れた選手は列から外れる。

足場が悪い場所や急登ではやはり渋滞。

天子ヶ岳を超える。

ここから、急なアップダウンが続く。
道は濡れていたり、泥でぐちゃぐちゃなっている所も多い。

足場が悪い所の手前は渋滞。

長者ヶ岳を超え、引き続きのアップダウン。

足場の悪さゆえに多少神経と余計な筋力を使ってしまうが、ノロノロのストップアンドゴーなので疲労は少ない。

雨がだいぶ降ってきたので、ゴアテックスのアウターを着て、フードも被る。
前後の選手と、いつまでこのアップダウンが続くんですかね?
などと話しながら進む。

日没。
ヘッドランプをつける。
しかしガスで乱反射してしまうので、ゼッケンベルトに付けたランプとハンドランプで低い所を照らす。
霧深い奥多摩の夜間走は度々経験しているので、夜間のガスは慣れたもの。

渋滞の急登をとてもゆっくり登り続ける。急登かつ悪路のため張られたロープに頼りながら登る。
ようやくようやく最後のピークの熊森山。

さぁ、下りだ!

列が全く動かない。
急な下りのためか?

下山道は急で、ぐちゃぐちゃ。
場所によっては止まれないくらいツルツル。
自分のシューズはグリップが悪い。
滑る前に次の足を出せなければ、諦めてズルズル滑りながら降りる。

渋滞はほとんど進まない。
フードの隙間から胸の方へ少しずつ雨水が入り込んでくる。
動けないので身体が冷えてくる。

初日から冷えとの戦いになるとは。
初日は動き続けられるので冷えない計算であったが。
列から外れて着替える。
Tシャツを変え、ウールのアウターを着る。
身体が温まる。

滑り降り、木を頼りに止まらないといけないような箇所が沢山ある。
後方だと道は荒れてしまっている。

ようやくようやく下山道を降りる。
林道と舗装路をしばらく進む。
トレイルは渋滞する分、林道と舗装路は走る。
A2 麓着(52km地点)
23時20分。
貯金は2時間。
なかなか稼げない。

富士宮やきそば、バナナ、味噌汁、コンソメスープ、粉飴ジェル、コーラをいただく。
飲み物を補充し、ザックを背負ってトイレへ。
ハンドランプを休憩したベンチに置き忘れていた事気づく。
危ない、危ない。
取りに戻り、そして出発。
やく30分近く滞在してしまった。
貯金を結局エイドで使ってしまう…。

緩い登り基調の道をしばらく進み、竜ヶ岳の登山道に入る。
みちはぐちゃぐちゃ。
泥が靴にまとわりつく。
足を上げる時に靴が脱げてしまうのではないかというくらいの深くベタつく泥。
列になり重い足を上げながら進む。
登り切るとやはり、ぐちゃぐちゃ、ツルツルの下り。
一人ずつ木につかまりながらゆっくり降りなくてはならず、大渋滞。
ショートカットしてトレイル脇を降りてくる輩もちらほら。
その人たちも滑落かのように、滑り落ちて行く。
さっき着替えて、まだ浸水はしていないが、止まっている時間の方が長く、かつ風も強く身体が冷える。

風も強い。
風でゼッケンベルトに付けたゼッケンががなびき、めくれ上がり、それがゼッケンベルトに付けたランプを覆ってしまうことがある。
急に足元が暗くなり焦る。

前の方で、マークが無いという叫び声。
かなりの人数がマークを見落とし、誤った方に進み、戻ってきていた。

係りの人が、ぐちゃぐちゃはもうすぐ終わりで林道に入りますと教えてくれる。

2km程度の下りに、あまりにも時間がかかった。

少し眠さとダルさが出てきた。
だいたいいつも明け方に睡魔が来る。
登りの途中でジェルを1回補給しただけだったのでエネルギー切れかもしれない。

ランプの光量が落ちてきた。
次のエイドまで粘ろう。

飛ばしたい所だが、ゆっくり走りエイドまで向かう。
本栖湖湖畔を走り、A3本栖湖着。
4時5分。
やはり、予定よりかなり時間がかかった。

トイレに寄る。
湯葉丼、饅頭、オレンジ、バナナを食べる。
まだ胃は元気に固形物を受け付けてくれる。

泥が付いたからか、早くもゴアテックスの上着は水を弾かなくなっている。
ランプ3つの電池を交換しつつ、モバイルバッテリーでGPSウォッチを充電。
明け方の一番冷える時間帯。
ストーブの付いたテントが有難い。
しばらく暖をとりながらストレッチ。
外が明るくなってきた。

さぁ出発。
テントを出ると、かなり寒い。
今まで、ハーフタイツとゲイターで来たが、その上にロングパンツを履く。

ランプは点けなくても大丈夫な明るさになったので、ポーチにしまい出発。

40分も滞在してしまった。
関門貯金は2時間を切ってしまった。