19.05.24~26 上高地、蝶ヶ岳、大正池、焼岳(3日目) | ふむふむのブログ

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旅と山、参加したスポーツイベントなどについてだらだらと綴ります。
2013年から区切り打ちで始めた歩き遍路に関しては必ず綴るようにしています。
備忘録として、だらだら長く書いてしまうことが多いですが、お読みいただけると嬉しいです!

3時起床。

山岳のテント場だと、ちらほらと朝食やら出発の準備をしている人が出はじめる時間だが、小梨平の3時はまだ静かで起きている人の気配は無い。

寝ている人を起こさないよう、極力物音を立てないように心掛けてテント内の荷物をまとめ、お湯を沸かし、朝食の準備をする。

即席ラーメンを食べる。

空が明るくなってくる。

テントをたたみ、水を汲み出発。

快適なテント場でした。

 

爪は軽く圧迫するだけでかなり痛い。

今日は登山靴のインソールを外し、靴に詰めが当たらないようにしての登山にする。

そのぶん疲れるだろうし、バランスも悪くなるだろうから慎重に行きます。

 

高い山々に囲まれているため、太陽はまだ登ってこないが、外はすっかり明るくなってきた。

梓川を下流に歩く。

 

山から太陽が顔を出す。

西穂高岳登山口を通り過ぎ、更に進むと焼岳登山口。

 

登山道に入る。

小さいザックの登山者が軽快に追い抜いていく。

 

ここもイチリンソウが綺麗だ。

 

 

ひたすらの登り。

たっぷり荷物での登りはキツイ・・・。

 

北側斜面は雪道、南になると夏道といった感じ。


早朝でもすでに暑い。

Tシャツ1枚でも暑い。

完全に夏の陽気だ。

 

小さいハシゴをいくつか越えると、唯一の難所の長いハシゴ。

岩に沿うように、ハシゴの角度が変わっている。

テントと冬山装備を背負って長いハシゴを登るのは結構キツイ。

身体が後ろに持っていかれないようにしっかりハシゴに張り付いて登る。

 

ようやく山の稜線が見えてきた。

さらに登ると一気に雪深くなる。

 

焼岳小屋

まだ雪に埋まっている。


ここから雪道を稜線伝いに登る。

 

が、登り口やテープが見当たらない。

とっつきが分からない。

 

地図を見ると、小屋を通り過ぎて少し下り、巻いて稜線に戻る道もある。

 

そちらの道は踏み跡もテープも確認できる。

少し遠回りになるかもしれないが、小屋を通り過ぎて下る。

 

が、北側斜面でがっつり残雪。

踏み跡を確認しつつ、テープを確認しつつ、慎重に進む。

たまに木々の間隔から登山道と思われるところを通り安心し、また雪に埋まった斜面を下ったり登ったりする。

 

地図だとこんなに大きく巻いてはいないような感じなのだが・・・。

まぁテープも確認できているし、稜線は視界に入っているので何とかすれば稜線復帰は出来るだろう。

雪は緩んでいるのでアイゼンは装着せず進む。

がトラバースや急斜面はたまにズルっと滑るので慎重に行く。

軽アイゼンがあると便利だったな。

 

進行方向の下方から登ってくる登山者が居る。

「分かりにくい道ですね」

と声をかける。

「自分以外にも、2人くらい迷いながら登っている人がいましたよ」

とのこと。

その人は自分の先を登り、

「テープありますよ」

と教えてれる。

その人は新穂高から登ってきたとのこと。

ということはやはり、巻きすぎてしまい、新穂高からの登山道と合流してしまったようだ。

 

ようやく稜線の登山道へ復帰。

稜線は雪が無い。

近くに展望所が見える。

そこをすこし下れば焼岳小屋。

稜線上だとこの程度かというくらいの距離を、わざわざ雪道の中をかなり大きく迂回してしまったようだ。

 

硫黄の匂いがするザレた登山道を登る。

 

重い荷物と上がる標高、息が切れる。

しっかり息を吐き、ゆっくりと登る。

 

穂高連峰に続く稜線

 

山頂到着。

十数名の登山者が休憩したり、景色を眺めたりしている。

少し休憩して景色を楽しむ。



中の湯方面へ下山する。


下ってすぐに雪渓。

 

アイゼン装着するが、緩い雪なので、滑り降りるような感じでズルズルと下る。

板持っていれば一気に降りれそう。

 

しばらくは雪に覆われた下山道を下る。

 

次第に雪が少なくなり、下山道は雪解け水で沢のようになる。

その上に雪がのっていて、スノーブリッジになっている箇所も多い。

そこを踏み抜き、雪の下を流れる雪解け水の中に足を突っ込んでしまうことが度々。

 

 

水の中を歩きたくないので下山道脇に残る雪の上を歩くようする。

雪上を歩く事に注意がそれると、下山道を見失って焦る。

 

雪と雪解け水の混ざった下山道がしばらく続き、標高1800m位になるとようやく雪がなくなる。

 

そこからは急な下山道。

 

インソールを外して歩いているので、足への負担が大きい。

 

右膝が少々痛む。

 

ようやく車道へ出る。

すぐ上が焼岳駐車場だ。

 

ここから中の湯バス停まで更に下る。

 

地図を見ると登山(下山)道があるようだが、入口を見落としてしまったためか、トレイルが見つからず。

車道を下ればたどり着けるので、まぁ無理にトレイルを下らなくてもいいかなと思い、車道を下る。

が、車道がとにかく長い。

峠道の第9号カーブから1号カーブまで下っていかなくてはならない。

500m程歩きカーブで折り返し、また500m下り、その繰り返し。

 

インソールを外した登山靴で舗装路を4.5km歩くことになるとは・・・。

足ガクガクでバス停着。

 

バスに乗ると、自分の身体が温泉から上がった後のような硫黄臭がすることに気づく。

首に巻いていた手ぬぐいは、温泉で浸かったタオルのような硫黄臭。

 

沢渡駐車場に戻り、身体を拭き、着替えをして帰宅。


仕方ないが、高速は渋滞。 

しかし、しっかり睡眠をとっていたので睡魔に襲われることは無く帰宅できた。

 

マラソン疲れと仕事疲れで、無理に出かけなくてもいいかなぁなんて思っていたけど、出てしまえば必ず「出かけてよかった」ということになる。

夏の混雑する前の上高地や北アルプスで、のんびり贅沢な時間を過ごすことが出来た。