日高イベントレポート:ぶらり由良めぐりハイキング | CLUB HIDAKA BLOG

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毎回ひとつのテーマに沿って、日高のまちの魅力をご紹介します。


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11月12日、ゆら語り部クラブ主催の「ぶらり由良めぐりハイキング」が開催されました。語り部の案内で由良町内の史跡を回るイベントで、今回は町北部の衣奈地区が舞台。当日は朝から風が強く肌寒い天気でしたが、町内外から36名が参加しました。

 

今回は、ぶらり由良めぐりハイキングのイベントレポートをお届けします。






◆応神天皇ゆかりの地・衣奈

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最初の目的地は、1100年以上前に創建された衣奈八幡神社。南海道で最も古い八幡宮の一つです。かつて神功皇后が朝鮮半島へ出兵した際、地元の豪族の案内で休息を取り、その跡に社殿を営んだと伝えられています。主祭神は応神天皇、神功皇后、姫大神で、5人の天皇に仕えたという伝説のある武内宿禰も祀られています。

 

境内には「胞衣塚(えなづか)」があり、応神天皇が産まれた時の胞衣(胎児を包む衣)を埋めた場所と伝わります。衣奈という地名はここからきており、安産の守り石として信仰されています。



 


 ◆衣奈の人々の信仰心

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室町時代、衣奈八幡神社には神宮寺(神社に附属して建てられたお寺)があり、瑞石山極楽寺と言いました。これは神と仏を同一と考える日本独自の「神仏習合」の表れで、5つの末寺も衣奈地内にあったそうです。その後、法林寺や西教寺、福蔵寺(現存せず)、信行寺といった浄土宗・浄土真宗系のお寺が衣奈地内につくられており、衣奈の人々の厚い信仰心がうかがえます。

 

明治時代、極楽寺の本堂は別のお寺に移され、末寺は取り壊されました。極楽寺の護摩堂は法林寺に移築され、堂内に安置されている室町時代初期の十一面観音は町指定重要文化財になっています。




  

◆衣奈に残る文化財

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他にも、縄文時代後期の石器や弥生式土器などが出土している衣奈遺跡や、江戸時代元禄10年(1697)の銘がある信行寺の鬼瓦、航海の安全を祈願する波切不動尊などを見学しました。

 

ゆら語り部クラブの皆さん、参加者のみなさん、寒い中おつかれさまでした!