昨日行われた北方領土の日全国大会での岸田総理の挨拶について、北海道新聞は3面トップで「『領土返還』熱なき首相 演説 ほぼ前年踏襲 墓参見通せず 元島民落胆」と大きく扱っている。

 北方領土返還運動原点の地 北海道の有力紙がこのような見方であるから平均年齢88.2歳の元島民はどんなにかむなしく思っていることだろう。

 ロシアに向けメッセージを発するせっかくの機会を活かさないとは、総理を支える事務方にもやる気がないことが伝わって来る。

 「不法占拠」と声高に言うが、その状況を作ったのは1945年2月11日、ヤルタにおいてルーズベルト米大統領がスターリンに日本に対する戦争に参加すべきとそそのかしたのが歴史の事実ではないか。

 そのアメリカに同盟という名のもと、ウクライナ問題でロシアへの制裁を課したが、これは日本にとって賢明なやり方であっただろうか。

 安倍総理の時、クリミア問題でオバマ大統領が「ロシアに経済制裁するので協力してくれ」と言って来たが、「ロシアとは領土問題の解決、平和条約締結の為、日本独自の判断で対応したい」と毅然と言われた。その結果、日露関係は良好に推移した。

 このやり方をしていれば戦後最悪と言われる日露関係にはならなかったのではないか。人生限られている元島民に申し訳ない限りである。

 昨日午前、ロシア大使館から連絡が入り、次のような文書が届き、大きく報道されたシャチのことだった。

 

2024年2月7日

日本農林水産大臣

坂本哲志閣下

ロシア連邦漁業庁は日本農林水産省に対し尊敬を表し、漁業の分野における露日協力を目指すご努力を感謝致します。

日本のマスコミが発表した北海度の羅臼に近くにおける困難な状況をめぐるニュースに関連し、必要な知識と経験を有しているロシア連邦漁業庁と全ロシア水産・海洋学研究所は出来るだけ早くレッドリストに登録されている哺乳動物の救助に協力する準備が出来ていることを確認いたします。

この機会を得まして、日本農林水産省に対し改めて深い敬意を表します。

 

敬具

シェスタコフ長官

 早速、水産庁長官に連絡を取ったところ聞いていないという。追っかけ連絡があり、動物保護は環境省の所管という。

 私は時間との闘いだから農水省、環境省、国交省、外務省関係省庁ですぐ協議した方が良いと話した。

 ここにもロシアの配慮が見える。幸いニュースではシャチは流氷海域から離れたと報道されホッとしたが、一寸した心配りが大きな流れとなることを考えながら、ロシアの対応に日本も答えるべきとつくづく思った。

 

7日のコメント

 チョモ・ラン・マーさんのお受け止めに同感です。

 ひらけ日本さん、外交には相手があります。日本の主張が通る外交はありません。信頼関係が一番です。

 ねこ大好きさん、その通りです。自分だけ良ければよいという外交はありません。

 ひでおさん、安倍総理時代の2018年11月14日シンガポール合意で進め、まとめるのがベストでした。

 北方くんさん、諦めないでやって参ります。

 さださん、主権、領土についてしっかり勉強すべきと思います。

 松村訓明さん、何があっても諦めないで私の立場で行動して参ります。

 tokoton山の男さんの受け止め同感です。どうしたら動くか、進むか、一寸考えるとわかるはずです。裏を返せばやる気がないということでしょう。

 無事これ名馬さん、避難されている皆さんのお身体が心配です。

 BAHOさん、話し合いをしなくては物事進みません。ウクライナ問題で日本がロシアに先に喧嘩を売った形になり、今日(こんにち)に至っています。ならばどうしたらテーブルに付けるか考えるべきです。

 慎一さん、世の中、理不尽な事ありますね。

 茂吉さん、お久しぶりです。お元気ですか。インタビュー、私も関心を持っています。