今日の産経新聞2面「主張」に「訴えるべきは露軍撤退だ 教皇の『白旗』発言」という見出し記事がある。

 「主張」は「社説」ともいうべきもので、産経新聞の立ち位置を表すものと受け止める。正確を期すために全文紹介したい。

 

困惑と反発が世界に広がった。

ローマ教皇フランシスコが、スイスのメディアとのインタビューで、ロシアの侵略を受けるウクライナについて「国民のことを考えて、白旗を揚げる勇気を持って交渉する人が強い」と発言した。

「白旗」は一般的に降伏を示すときに用いられる。ウクライナのクレバ外相が、X(旧ツイッター)への投稿で「私たちの旗は黄色と青だ。他の旗を揚げることはない」と反発したのは当然だ。

教皇は13億人の信徒を束ねるローマ・カトリック教会の指導者であり、発言の影響力は極めて大きい。国際法違反であるロシアのウクライナ侵略は到底許されないのだから、教皇が呼びかけるべきは、露軍の即時撤退ではないのか。

侵略から2年に合わせて発表した2月の談話でも、教皇は「外交的解決」を訴えた。この間、教皇が撤退を強調してこなかったことは極めて遺憾だ。

教皇庁報道官は、スイスメディアの記者が「白旗」という言葉を使ったので「教皇はそれを受けた表現をした」と説明し、「ウクライナに降伏を呼びかける趣旨ではなかった」と釈明に追われた。

カトリック教徒が9割以上を占めるポーランドのシコルスキ外相は「プーチン(露大統領)に軍を撤退させる勇気を持つよう促すのはどうだろう」と皮肉を交えてXに投稿した。

教皇の言動に異論が寄せられたのは初めてではない。

バチカン(ローマ教皇庁)は中国と1951年に断交し、台湾と外交関係を持っている。中国内のカトリック信徒は1千万人以上いるとされるが、中国共産党政権が公認する教会とローマ教皇庁に心を寄せる「地下教会」に分裂している。

しかし、「北京へ行きたい。中国が大好きだ」と発言するなど、教皇フランシスコは、中国への接近が目立つ。こうした発言に「中国政府から迫害されながら信仰を守ってきた『地下教会』の信徒を見捨てるのか」との批判も上がっている。

昨年8月には帝政ロシアをたたえるような演説をしたとしてウクライナ国民から不興を買った。教皇は正義や人権、宗教弾圧への発信が弱いのではないか、との疑念を持たれている現実を重く受け止めてほしい。

 

 ローマ教皇は、ウクライナに対して停戦交渉をすべきだとの考えを示したのであり「白旗を揚げる勇気を持って交渉する人が一番強い」という発言は、これ以上、死傷者を出させてはいけないとする道徳、良心に基づき訴えているものであり、カトリック教会の最高責任者としてウクライナのカトリック教徒を守るためのメッセージと受け止める。

 ローマ教皇の発言をアメリカ、NATO(北大西洋条約機構)は重く受け止め、停戦に向けて動き出すべきである。

 ウクライナは11日、バチカン(ローマ教皇庁)の駐ウクライナ大使ヴィスバルダス・クルポカス大司教に対し教皇発言に「失望した」と伝えたという。

 ウクライナは教皇の「最も強い者は状況を見て国民のことを考え、白旗を揚げる勇気を持って交渉する者だ」との発言を尊重し、一にも二にも停戦、和平へと決断すべきである。

 産経新聞の主張、社是はあって当然であり否定するものではない。産経新聞の「主張」とローマ教皇の発言を世界はどう受け止めるか。私はローマ教皇のお話を重く重く受け止めたい。

 ローマ教皇の和平へ向けてのメッセージを実践することが急務と思ってやまない。

 午前、午後、法務委員会で質問に立った。明日のムネオ日記で報告したい。

 

21日のコメント

 道民さん、CAだけではなく、永田町でも官僚に対して色々言われています。

 BAHOさん、熊本知事選挙、注目しています。

 ひでおさん、別海高校は全国のしかも地方の公立高校に大きな希望、夢を与えたと思います。冤罪はあってはなりません。私は闘って参ります。


※法務委員会で質問