おのころ心平です。
脳卒中には、
血管が詰まるタイプ「脳梗塞」と
血管が破れるタイプ「脳出血」「クモ膜下出血」
がありますが、
脳出血は、冬場に多く、
脳梗塞は、夏に増加する
と言われています。
今回は、
昔、脳出血が多く、
今、脳梗塞が多い
という時代変化を
コレステロールの観点から
考察してみましょう。
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さて、何かと悪玉扱いされる
コレステロール。
でも、コレステロールは血管壁を
強くしてくれる作用があります。
かつて日本人に多かった「脳出血」は、
コレステロール不足で
もろくなった血管が切れやすかったと
推測できます。
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現代食生活では逆に、
コレステロールが過剰になって、
血管が詰まって「脳梗塞」が
起こりやすくなっています。
コレステロールは
70%が肝臓でつくられ、
残りの30%は食事から摂取されますが、
これも肝臓に取り込まれます。
血管の強弱は、運動と食事が
大事なファクターとなりますが、
血管内の血液の質も
大いに影響を及ぼすでしょう。
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ダイナミックに言ってしまえば
血液の入り口は肝臓です。
血液のもととなる栄養分は
すべて肝臓を通るからです。
一方、血液の出口は腎臓です。
血液中の不要な物質や老廃物を
濾過して、排泄してくれるからです。
そして腎臓は、
体内のミネラルバランスを
調整することで
血圧にも関与しています。
かつて、脳出血が多かった頃は
高血圧の多かった時代です。
比喩的に言えば、
「出口の腎臓に課題があった」
時代と言えるでしょう。
もったいない、
ものは大事にしないといけない
捨てることにとても抵抗のあった時代
の課題と言えるかもしれません。
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一方いまは、
コレステロール過多ですから、
「入り口の肝臓に課題がある」
時代と言えます。
モノも
食べ物も
情報も
食傷気味に過剰な時代。
コレステロールが
溜まりすぎて
血管をふさいでしまうのです。
モノが少ない時代の「脳出血」。
モノが多い時代の「脳梗塞」。
この対比を血管の質が
如実に表しているようにも
思えますね。
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