「倉俣史朗のデザイン」展   アートはクスリ | タロットのささやき、こころの景色

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大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

このデザイナーの

あるの椅子を見た時の驚きは

今でも忘れられない。

 

 

 

 

この冬いちばんの寒さと強風のなか

 

 

 

世田谷美術館

「倉俣史朗のデザイン」展

 

 

 

 

 

 

最初の展示室にある

4点のみ撮影可。

 

 

 

 

「01チェアー(ダブル)」

「01テーブル」

 

 

 

0(ゼロ)のフォルムが

背もたれや腕当てや脚に。

床に落ちるその影さえ

なんて魅力的。

 

 

 

「透明ガラス入りテラゾーテーブル」

 

 

 

灰色の堅固なテラゾー(人工大理石)のなかに

きらきら光るガラスの破片。

 

触れれば傷つけられるようなガラスの鋭利さが

永遠に閉じこめられた安心感。

 

そして

 

断面の透明な輝きの美しさ。

 

きらりと光る。

 

 

 

 

 

 

「トウキョウ」

 

 

 

カラフルなガラス片が、

ミルク色のコンクリートのなかを

自由に弾け舞っている。

 

 

 

 

私の舌は

柔らかなミルク寒や軽いメレンゲに混ぜこまれた

フルーツゼリーの破片の記憶を

そっとなぞった。

 

 

「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」

 

 

エキスパンドメタルで構成された

工業製品のような椅子。

 

格子状のメタルのあいだを

すり抜ける光と風。

 

 

美しいけれど

絶対に座りたくはない。

 

しかしチケット売り場前に展示された

座ってもいい

「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」に腰掛けたら

 

まったく違和感なく

問題のない座り心地で驚いたわたくし。

 

 

 

館内の借景。

まるで、

昨年観たホックニーの作品みたい。

 

 

 

そうそう、

この写真の作品こそが

有名な「ミス・ブランチ」‼️

 

倉俣作品との最初の出会い。

透明アクリル樹脂に閉じ込められた

深紅の薔薇の造花。

 

いつ観ても心が躍る。

 

 



 

夢は

「養分、現実、ある解放区である」

として

倉俣史郎が夢日記(夢絵日記)をつけていたこと、

分析はせずにただそれを楽しんでいたこと。

 

 

彼の蔵書のなかに

ブラッドベリの『たんぽぽのお酒』があったこと。

 

 会場にいかなければ知らなかった

いくつかの喜び。


寒かったけど楽しいひととき。