会場内のあまりの人気混雑ぶりに
疲労しましたけど😅
福田亨
「吸水」
すべて木工、
木を掘り出したもの。
つややかで震えるような水滴は、
蝶が止まる板を削り出し磨き上げたもの。
蝶の羽は着彩ではなく象嵌‼️
大竹亮峯
「月光」
月下美人の花びら47枚は
鹿の角を薄く削ったもの。
薄く透けるような繊細な花びらは
後方の花瓶に水を注ぐとゆっくりと開いていきます。
ため息しかでない静謐な空気をまとった木彫作品。
前原冬樹
「《一刻》 スルメに茶碗」
木彫に油彩。
打ち捨てられていたものを
手元に置き、見つめ、時間をかけて削り上げる。
木製の洗濯ばさみもその上についているチェーンも
すべて1本の木材から削り出されたもの。
長谷川清吉
「真鍮製 爪楊枝」
身近にあるなにげない
ものがたりなど生まれそうにない日用品を
精巧に再現する。
得も言われぬ存在感と不思議なものがたりが生まれてくる。
彦十蒔絵 若宮隆志
「『ねじが外れている』モンキー、工具箱、ねじ」
これは蒔絵作品、
なので麻布や木材に漆塗りで制作されたもの。
軽いはず
なのに金属そのものの重さをただよわせる。
伝統工芸の職人が
その高い技術力を時間をかけてそそぎこんだものたち
その強い存在感。
松本涼
「涅槃」
木彫作品。
薄く薄く
極限まで薄く削りだした菊の花びらたち
削り跡や木目があってすら
くったりと畳に横たわる
そのかすかな菊の重さを手が思い出す。
吉田泰一郎
「夜霧の犬」
この作家の作品をいつか観たかった!
銅の抜き鑽(たがね)を無数につくり
立体的に再構築。
精悍な体躯の犬は
堂々たるひまわりや
ひな菊や蝶の群れでおおわれている
樋渡賢
「羽根蒔絵杯」
闇のように深い濃茶の曲面にうかぶ
繊細な羽根の美しさ
漆に塗り閉じこめられたはずの
綿毛のようなそれが
ふわっとかすかにゆらぐのを心がみた。
稲崎栄利子
「Amrita」
これ、焼き物!
焼き物で作ったリングをつなぎ合わせた作品
柔らかい布のような焼き物。
無銘
象牙細工の鳩の群れ
この雛に餌をやる親鳩の部分の
愛おしさときたら
青木美歌
「あなたと私のあいだに」
この会場で
青木さんがすでに亡くなられていたことを知る。
真菌類のような美しいガラスのオブジェたちが
やわらかな光を帯びて
作家亡きあとも
そっとずっとそこにありつづける。