本当に目には見えない?不思議な力 | 毎日をちょっぴり生きやすくするあべもん(安部源生)のブログ

毎日をちょっぴり生きやすくするあべもん(安部源生)のブログ

作業療法士という生活を支える仕事をしています。講演会を全国10ヵ所以上でやっています。内容はセラピスト向けぁと筋膜、東洋医学、心理学。一般向けだとストレスケア、コミュニケーション など

皆さん、こんばんは!

OOOなセラピスト、
(Occupational therapy(作業療法)
×Oriental medicine(東洋医学)
×Oita(大分))

Oriental Physio Academy(OPA)
大分県支部長の
安部源生(あべもとき)です。

自己紹介ページ
目次ページ

(4月にNBT協会主催で
エネルギーについて
大分でセミナーを行います。
詳細が出ればお伝えします!)

(セミナーまでの予習もかねてます。
何回かに分けて書きますが、
流れがまとまらないかもです_(._.)_)



ちょっと前に
大東流合気柔術の体験教室にいってきました。
二時間ほどだったのですが、
60過ぎの先生に絶えず倒され続けました。

明らかに単純な力では僕の方が上でしょう。
しかし、全然力が入らなかったのです。


よくテレビなんかで
達人クラスの人が
自分よりも何倍も大きな人を投げ飛ばすシーンがあります。

目に見えない力で
吹き飛ばしたように。

「ヤラセっぽいなー」
と感じる場面がありますが、
ちゃんと理論があるものもあります

合気の科学①
合気の科学②
※少し古い動画ですが、
達人の体の使い方について説明してました。
体軸で有名なあの先生も出てきます。


体験教室でもやった、
いわゆる合気挙げ
を例に自分なりに考えてみます。
合気挙げは、
押さえつけてきた相手=Bを
自分=Aが上に持ち上げる技です




僕なりの動きかたのポイントとしては、
・常識と違う動きをする
・やさしく動く
です。


人間が行動するとき、
多くが
①こうなるだろうと予測して行動=フィードフォワード
②事態が起きた結果から行動=フィードバック
の様式をとります。

①のような
相手が予想した行動と
自分が違う行動をとれば、
相手を簡単に崩すことができます

合気あげで
押さえつけるBは
下の絵のように
相手(A)が手首に力を入れてくるだろう
と予測しているわけです



なので、
そこに向かって力をいれています



このとき、
挙げる側のBが手首側から挙げると
予測した行動と違うため対応出来ないのです


逆にAが力をいれるのではなく、
脱力すると、
Bは前方へ倒れないように
重心を後方にします。


その状態でAが重心を前方にすれば、
簡単にBは倒れてしまいます。



人間は予想に反する動き
というものには弱いものです

剣術でいうなら、
素手で刀身を握って、
ナイフで突いてきたら、
かわせないかもしれません。
また、
打撃系の選手は、
一般に、頭から勢いよく突っ込んでくる相手を
かわすことには慣れていません。



(「格闘技の科学」191ページより)

こんな動きをやるはずがない
との思い込みのスキを
突かれるわけです。
※もちろん、その人の熟練度にもよるでしょうが

合気挙げや崩しの技などを受けた際は
どこに力をいれていいのか
分からないような感覚に陥ります。
予想と違うために体が対応できないのです。

大東流合気柔術の不思議な崩し方は、
人体の防御システムのスイッチを切る技術
と言われます。
(※合気道の「合気」とは
別物と言われるようですが、
ここでは細かいことは限局しません。)


二つ目のポイントが
「やさしく」
です。

相手を挙げようとするのに
逆に感じるかもしれません。
しかし、
急に人から手を握られたら
自然と力が入りますよね?



加えて、
強い力が入っていると
相手に力源がどこか
(どこに力をいれているか?)
が伝わりやすいのです。

やさしく動作を行うことで、
相手に自分がどんな動きをしているか
伝えづらくなるのです
フィードフォワードをしづらくなるわけです。




最後に
これを治療にどういかすか?
ということを
考えてみたいと思います。

崩しの技術の多くは
相手の力を入れづらくします。

可動域訓練等の際に
防御性収縮といった余分な力が入りづらくなります。
そのため、
可動域の向上、疼痛の軽減も期待できます。
リリースも効率よく行うことができます。

ボディワークなどで
軸プッシュ
(互いに押し合って倒れないようにするもの)
が流行ってるのもそれが理由かもしれませんね。


(僕は特定の団体で詳しく体軸を習ったわけではないので、
詳しくは解らないのであしからず。)


最後までお読み頂きありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします!
お体に気を付けてお過ごしください!