詩人 黒田誉喜  Blog from globe -3ページ目

内部線赤堀駅

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四日市の鵜の森まで歩いて行こうと思って、どちらの道が面白いかなと考えながら曲がった角の向こうに赤堀駅はあった。

まず目に入ってきたのは、
駅舎と一体化している大銀杏だった。

わざわざ駅舎の屋根の形をコの字にしてある。

僕はこういう計らいにグッときてしまう。


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何枚か写真を撮っている間、
遮断機が降りてくるのに気づかず、
僕は頭を棒のゲンコツを食らってしまった。
仕事をサボるなよと、
おじいちゃんに怒られた気がした。

そして
二本電車が停車しては発車していった。


高校生だった頃、
僕は内部線をよく利用していたけど、
赤堀駅の外観を見るのは初めてで、
錆びに染まったフェンスやプラットホーム、剥がれかけた駅舎の壁、
ひび割れた枕木、誰も見てやしないだろう蔵に貼られた看板、どれをとっても古き良き時代の形見のように感じられて、
僕はその魅力に惹かれて止まなかった。

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内部線は廃線の危機にある。
と聞いている。

それをなんとか継続したいと働きかけをしている方もいる。


古きものは壊される。
僕はなんとももったいないと思う。


僕は歩くのを止めにして
四日市まで一駅、内部線に乗車した。

空席はほぼ無く、
利用者の日常がそこにあった。

毎日利用する周辺住民の方々の為にも、僕みたいに懐かしさを求めて、楽しむ人々の為にも、
おじいちゃんみたいな赤堀駅を
なんとか存続して欲しいと思った。



黒田誉喜













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旅写録バンコク編 最終日 Vol.1

長かったようで
短かったようで
長かった、いや、短かった?

本当のところはわかりませんが
とにかく、タイ旅行も
とうとう最後の夜となってしまいました。

時間の感じ方は
それぞれその時によって
違う。

待てば長いし
過ぎれば早い。

特別な瞬間も
あっという間に過ぎてゆく。

時間は変化の単位であり、
一瞬も
永遠も
本当のところは
永さなんて決まっていない。

過去は記憶の中にしか存在せず、
未来はまだ空白だ。

今という一瞬が、
永遠に続くのだ。




また来たいなタイランド。


旅写録バンコク編最終日
どうぞ、良かったら
観てやって下さい。



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船の往来が活発に。





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店内から観る路上が好きです。





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ライトアップされた寺院。




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橋、ヤバシ。






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トゥクトゥクで想い出の地、
カオサンロードへ向う。





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人と熱気で溢れかえるカオサンロード






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14年前に常宿としていたゲストハウスがあった中広場。






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道傍で寛ぐ犬






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D&D INN






カオサンロードは、
旅行者が集う安宿街です。
ドミトリーなら、
ワンベッド一晩100バーツ
日本円にすると360円くらいです。






あぁ

手荷物は、
ペンとノートと
情熱と。
詩を書く旅に
出てみたい。



続く


黒田誉喜











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Khaosan

僕は今
カオサンにいる。

屋台の匂い、
湿った地面、
娼婦の香り、
イリーガルな視線。

熱気が戯れる不良の街角
かけがえのない混沌だ。

D&D INNのオレンジを
見るだけで大切な何かが
湧いてくる。

過去の記憶が過る
肥沃な路地裏。

尾翼の折れた紙飛行機みたいに
今夜、今、まさに

ここにいる僕が

言えることは、

人は自由の中で

他人の理由で

毎日、杞憂しているってことさ。

そして、今、座っているこの椅子も
きっと誰かの想い出の場所なのさ。


左耳にはロックギターが
右耳には見知らぬビートが

その狭間で僕は無言のまま
多国籍が行き交う通りの
Open Barで
甘ったるいアイスコーヒーを
飲んでいる。

過去の甘ったるい僕が
沈没した街で

僕は今夜
一寸先の闇を
情熱の炎で照らす。

ありもしない未来や過去を
時計の針で測ろうとするのはやめて

僕が今、何を想うか
僕が今、何をしたいか

今の僕自身を

羅針盤の針にして、

地球の磁力も重力も関係なく

星のみえない空を見上げ

とりあえず

目の前の氷の溶けかけた
甘ったるいアイスコーヒーを
飲み干し、

独り微笑みを溢し

やりたいことを、
やりたいときに、
やりたいようにやる。

僕がどこに居ようと
関係ないんだ。

旅行者の集う路地裏。

鼻を突く、
この星の匂いがする。

僕は今、
カオサンにいる。

ニールヤングが聴こえる。

もう少しだけ、

もう少しだけ今夜は、
この街に居よう。



黒田誉喜












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旅写録バンコク編二日目

今日の予定はすべてキャンセルさせてもらった。

一日ホテルでのんびり過ごして、
体調回復に務めるつもりだ。

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今日のBKKは曇空で、
気温も高くなく過ごしやすい。

朝食後、リバーサイドのテラスに出たら、スズメが二匹戯れていた。

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なんかホッとするんだよなぁ。

スズメ。w


さて、昨日の続きの写真をアップロードします。

旅写録バンコク編です。


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遺跡の中という僕の想像。


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一歩外に出れば、そこはBKK



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夜景に透ける俺とルーム2209


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ただの夜景なのだが、浮かれていると見え方が一味違う。


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エレベーターは、シンドラー製だった。


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グッドモーニング バンコック!


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椅子の頂上に立つスズメ。


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波打つ波紋の中心に俺。



続く。。。




旅写録バンコク編

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イメージは、イッテキマス。


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機上の空はいつも蒼い。


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機上の放射線量はいつも高い。


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アライバル!


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滑走路の向こうに故郷がある。


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いくつものガラスに
いくつもの世界。


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空港ロビーにて


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いちいちカラフル


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バンコクではバスのエンジンルームも何故かオシャレ


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ホテルの部屋から花火が!


続く。。。

バンコック

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アテンションプリーズ

プリーズワッチャステップ

プリーズファストゥンユアシートベルト


タイはバンコクへと
行って参ります。

日本車のタイ工場見学です。

僕の想い



原始時代の
子供たち、きっと
力一杯生きていた
発見の毎日
電話もテレビもない毎日
絶えない笑いと
対話の団欒
反応しあう生命が
対するは唯一、野生の掟



黒田誉喜
















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Khaosan




「 Khaosan 」



外国音楽の流れる
深夜のOpenBARの前を通る時、

カオサン通りを思い出す。


360°の自由、

放射する熱気、

娼婦の艶かしい視線。


異国言葉をBGMに


温くなりかけの7upを
煙と共に飲み干す。


味あるアジアが、

確かにそこにあった。






黒田誉喜

堕天使の詩

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「 堕天使の詩 」


水の大地に

誕生したばかりの生命は

母の血で

洗われ

野生の光の祝福を受けるだろう。


水晶石は時を語り

私は風化の申し子となる。


全てが朽ち果てるその時まで
静かに揺らめく


眼前の赤土の道は

決して辿り着けない
荒地の地平線と交差して見える。


その真上で銀河の欠片が一筋燃え尽きる。



夢の名を語る悪性の欲望が
世界を蝕む。


波打つ空間に
詰め込まれたすべての歴史。


置き去りにされた膨大な懺悔と

帳尻合せの呵責が免罪符に群がる。


洗礼を受けようとも

禊を受けようとも

巡礼しようとも

その罪は贖えぬ。


手を土で汚し

額に汗した者だけが

風を甦らせることができるのだと

森の精霊は言っているのだ。



聞こえるか。



静寂の叫び声が。


光の悲鳴が。


天国の牢獄に繋がれることなく

地獄の楽園を謳歌する堕天使の詩が聞こえる。

音の波紋

光の影

誰も知らない荒野を吹き抜ける風が揺らす枯れ草の根元で

今日も無事、弱肉強食な野生を生き抜いた、か弱き虫よ。

お前は明日に何を望む。

本能の道標に沿って続く
生命の軌跡は亡骸の墓標。

お前より弱い命を我が命に代えて生きる、か弱き虫よ

明日に何を望む。


罪悪の十字架を背負うことなく
快楽の鎖に繋がれることなく

お前は
ただただ懸命に生きる幸せを
噛み締めているというのか。









ae96 nick truly & 黒田誉喜












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ゼロの輪郭


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「 ゼロの輪郭 」

微笑みの陽射し

想い出の風に吹かれた午後、

見えない光に照らされた

君の輪郭は

永遠の黄金よりも
ずっと尊い。


秘密の合言葉が交わされ

世界は濡れる。

一斉に伸び始める

木々の子供たち。

森は生命を奏で
宇宙を祝福する。


僕は君に触れる。



君と僕の間に
ゼロが揺れる。



見えない光に照らされた
ふたりの輪郭は
やがてひとつになる。

そして
宇宙より祝福を授かるのだ。


黒田誉喜











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