「今日のごはん、何作ろう？」
寺澤太郎 写真
高木智代 料理
今日ご紹介するのは、料理の本です。
ただの料理本ではないんですよ。
物語仕立ての料理本なんです。
この本の主人公は、月子さん。
36歳、独身、派遣で図書館に勤務しています。
実は昔、出版社に就職してハードな日々を送っていましたが、
体調を崩して退職し、
現在は一人暮らしをしながら、節約と健康のために毎日自炊をしている…
という、
料理本にあるまじき細やかな設定とストーリーがあるのですね
この月子さんの日常と、料理上手な彼女の作る、シンプルで美味しそうな料理。
それを写真とレシピと柔らかい文章で紡いでいく、そんな本なのです。
すこし面白いでしょ？
派遣で図書館に働いていたことがあるわたしにとって、
月子さんは、なんだか知り合いというか、自分のことみたい。
もらえるお給料も、正社員の頃よりずっと減ってしまって、
一人暮らしは心細いけれど、
月子さんは「楽しく暮らすこと」を最大ルールとして、
自分のカラダの声を聞き、自分の食べたいものを作る。
こんなふうに一人暮らしを楽しめたら、ステキだろうな、と思わせてくれます。
そして、やっぱり料理上手な人ってイイですね
凝ったものじゃなくても、
冷蔵庫の中のものや買い置き、作り置きからちゃちゃっと美味しいものを作っちゃう、
そういうのに憧れます
いまはクックパッドがあるけれど、
こんなふうに、
ひとりの女性の日常の中で作られる料理の本、
暮らしに根付いたレシピ本がもっとあるといいなぁと思いますね
さぁて、今日のごはん、何にしようかな？？
それではまた