短編 21.弟みたいなキミにときめくなんてありえない | 「蒼い月の本棚」~小説とハムスター(ハムちゃん日記はお休み中)~

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趣味で小説を書いています。絵を描いたり写真を撮ったり、工作をしたり書道をしたり、趣味たくさんです。古典で人生変わりました。戦国時代&お城好き。百人一首とにかく好き。2016年、夢叶って小説家デビューできました。のんびり更新ですが、どうぞよろしくお願いします。



第1話はこちら↓




違う、サトシじゃない!
そこにいたのは、全く見たことのない男だった。
逃げなきゃ。
掴んでいた着物を羽織ると、男を起こさないよう、静かに慎重に体を起こして、ゆっくり立ち上がった。眩暈がする。頭も痛い。なぜだか体中がヒリヒリ痛んだ。それでも、焚き火の向こうに見える扉を目指した。
「待て」
背後から聞こえる鋭い声に、足がすくむ。

「お前、今動いたら死ぬぞ」


いつの間にか、私の前にその男はいた。上半身裸でステテコ姿。髪は銀色で、長い前髪の隙間から見えるアーモンド型の大きな目で、まっすぐ私を見ている。
「お前、ヒルに噛まれて感染症にかかってる」
「…ヒルに…」
「森を裸足で歩くからだ。自分の体を見てみろ」
言われて体を見てみると、あちこちに丸く赤い傷があった。
「この森にしかいないデカくて凶暴なヒルだ。噛まれたら必ず感染症を起こして死ぬ」





つづく


★★★★★


今日はここまでです。
セカンドステージに入りました。
新しい登場人物、謎の男は、アゴにほくろのあるあの人の声で再生してみてくださいませ。

今日は寒かったです。
明日はいつもより早いので、もう寝まーす。

おつかれさまでした。
今日も読んでくれてありがとうございました。
良い夢を。
ではまた。

ともえ