オットも私と同じ副業をしていた。
その架空の中でメールのやり取りをしてゆくうち直メしようという事になり直メする事になった。
お互い恋愛感情もないため、お互いの個人的な事には全く興味がなく話すのは副業の話ばかりだった。
当時運送会社に務めていたオットは休日はバラバラで昼夜問わずいつでもメールをくれた。
私は何かも1人で抱え、誰にも頼れず精神的にも一杯一杯で眠れなくなっていった。
連日30分睡眠が続き生理も止まった。
精神的にも肉体的にもボロボロだった私にとってオットの存在が活力みたいになっていた。
オットの出張の時、初めて電話で話した。
知り合って1ヶ月後のことだった。
知り合って2ヶ月経って初めて会った。
この時も仕事の資料持ってきて話をしていたんだけどね。
そのうち、私の中に芽生え始めた恋愛感情なるものが少しづつ大きくなっていった。
オットもそうだというのも感じ始めていた。
こんな事になるなんて、まさか、私が前夫以外の人を好きになるなんて夢にも思わなかった。
前夫が私の最後の人だと思っていたから。
オットを好きになってゆくごとに私はくるしくなっていった。
既婚だという事を隠していた訳では無い。
お互いの個人的な話もなく、わざわざいう必要もなかった。
そのうち話すタイミングもなくしていった。
日が経つにつれて仕事の話や差し障りのない日常会話だったのがどんどん恋愛モードになっていった。
家庭が破綻しているとはいえ不倫は不倫。
日が経つにつれて仕事の話や差し障りのない日常会話だったのがどんどん恋愛モードになっていった。
家庭が破綻しているとはいえ不倫は不倫。
私が既婚だと言う事を話せばオットとはもう終わりになる。
それを思うと既婚だと言う事を言えなくなっていった。
・・・この恋愛に未来はない。
未来のない恋愛をしていても辛いだけ。
苦しい思いをしながら付き合っても何もイイ事なんてない。
さんざん悩んで私はオットに既婚者だと言う事を話してお別れしようと決めた。
「今夜、話したい事があるから電話ください。」
と、オットにメールした。
いつものように仕事終わりのオットから電話がきた。
たわいも無い話をした沈黙のあと「話ってなに?」と聞かれた。
何度も言いかけてやっと「私、結婚してる」と言った。
電波が途切れたかと思う程、一瞬何も聞こえなくなった。
自分の心臓の音だけが大きく聞こえた。
「・・・自分も」
「・・・・・・え?・・・・・・?」
「・・・僕も・・・・・・結婚してる。」
「・・・・・・。」
私は何も言えず、ただ頭が真っ白になった。
私たちはお互いに家庭持ちだったのだ。
「生まれて何ヶ月かの子供がいる。」
自分の子供の月齢すらわからないところがすでに家庭崩壊を物語っていた。
「私は2人子供がいる。」
オットは無言になった。
これで終わり・・・・・。
私は複雑な安堵感があった。