子連れ出勤について | はらくんのブログ

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あそび歌作家・シンガーソングライター・アレンジャー(編曲・伴奏作り)・シアターや絵本制作など、いろいろやっている元保育士です^^

子連れ出勤というものが、最近話題になっているようです。
皆さんご存知かと思いますが、<子連れ出勤>とは、子どもを保育園や企業内託児などに預けず、職場に連れていって、親が仕事をしている側で子どもが生活する、というようなことです。

これを、少子化対策の担当大臣の方が「後押しする」と表明されたことが話題になりました。今朝テレビでもやっていました。

この子連れ出勤を全否定するつもりはないのですが(現にやっている企業さんもあるわけですし)、個人的には気になる点があります。


・子どもへの影響について

子連れ出勤は、子どもが物理的に親のそばにいる、という構図は成り立ちますが、それで子どもが幸せか、子どもの発達にとって良いかというと、なかなかそうは言い切れないかと。

例えばお家で子育てをされている方でしたら、1日1回は散歩に行ったり、子育て支援の場に連れて行ったりと、お出かけするでしょう。職場にいて、そういうことができるのかな〜というのがまず一つ。色々経験するチャンスが減ってしまわないといいのですが。

また、職場の環境を整えて、おもちゃがたくさんあったとしても、ず〜っと一人で遊んでいても、やっぱり楽しくないでしょう。

子どもはよく「見て見て」アピールをします。アピールし、大人やお友達に見てもらうことで、心が満たされたり、遊びを広げたりするわけです。そうした「関わり合いの中で育つ」という経験も、ある程度阻害されてしまうのではないかと・・・。

子どもが「見て見て」とアピールしているのに、大半無視される(もしくは気の無い返事)なんてことになったら辛いです。親が物理的にそばにいても、心理的に孤独感に襲われることだってありえますので(これは子連れ出勤じゃなくても起こり得る問題ですが)。

もし子連れ出勤するのであれば、勤務時間の中に「子どもとしっかり向き合える時間を作る」ことが不可欠だと、個人的には思います。

あと0歳児さんなどは、動けるようになると、探索活動が旺盛になります。そうした活動を保証してあげられるかどうかも気になるところです。「ずっと抱っこ紐で背負いっぱなし」「ベビーベッド入れっぱなし」などにならないといいなと思います。


・仕事への影響

はっきり言いまして、私自身は子連れ出勤は無理です。
なぜか?
子どもが気になって、仕事に集中できません! 

家事なら、まだ自分の裁量で、「ちょっとこれ後回し」とか、「これはまた今度にしとこう」とか融通がききますけど、仕事でそんなことできます・・・?

仕事をきっちりやろうとしたら、心を鬼にして子どもを無視するしかなくなってしまう。でも、もしそれで仕事がなんとかなったとしても、あとあと自己嫌悪に陥りそう・・・。

子どもを気にかけつつ仕事もきっちりこなすことができる方がいたら、それはそれですごいと思います。でも私には無理!


・・・というように、そもそも子連れ出勤は、向いてない方にはまるで向いてない制度だと思いますし、仕事内容にもよるでしょうし、子どもの育ちについても、意識的にケアしていかないといけない部分があると思うんですよね。あまり簡単に後押しできる制度ではないと思うのですが・・・。

あとね、これ、「お母さんが見ること前提」で考えないほうがいいと思います。お父さんが子連れ出勤できますか? というように、政府の方も、自分ができるかどうかというところも含めて考えたほうがいいのではないかと。

子育てにはいろんな形があって良いかと思いますが、大人の都合だけで考えず、子どものことをちゃんと大切にできる社会になっていったらいいな〜と思います!