「眠らない街から」 | 雪うさぎ

雪うさぎ

 子供のときから、作文とか読書感想文は苦手で^^。
 つたないながらも、少女漫画と少女小説の紹介をして
いきます。

著:大和和紀    KC(F)



 舞台が現代(当時の^^)、そして場所は緑の

ない、花の大都会の一等地・銀座で、ありながら

やはり大和和紀さんの作品やなーと思う、人間

味あふれる作品です。


 10歳の女の子が主人公で、その女の子の視点

で、殺伐とした都会の中、たまたま出会うことのあ

った人たちの哀愁を描いています。


 全部で3話。


 佐那子(主人公)は父親と二人で、銀座の一角に

ある古い小さなビルに住んでいる。

 父親は建築士で、このビルの設計も父親によるも

の。


 近頃、地上げやの追いたてが・・・・。

 色々あって、不動産屋に就職した”三宅”という

さびしそうな表情をする青年(佐那子視点で)は、

このビルの佐那子の部屋に入るなり言葉を失う。

 

 このビルには、色々な過去をもつ人たちが、店を

かまえたり、住んでいるけど、佐那子親子が住んで

いる部屋は、都会のオアシス・・・・まるで空中庭園

のようだった・・・(第一章「レモンバウム」より)。


 学生の頃、非行に走っていた、あかりちゃんは、

フローリスト。今では、佐那子の”お姉さん”的な

存在。あかりちゃんは、父のことが好きなのかな?

と思うてたけど、恋人がいるみたい。

 そんな中、父からは「死んだ」と聞かされていた

母親が現れる(第二章「月下美人」より)


 いつも、佐那子にきつくあたっていた級友の川久

保君。あかりちゃんは、「その子、佐那子ちゃんの

ことがすきなんじゃないの?」いうけど・・・。

 仕事の都合で、佐那子を手放さなくてはいけな

くなった父。

 佐那子の父が好きなんやけど、婚約話が進んで

しまったあかりちゃん。

 ・・・そして、今では再婚している佐那子の実母は

佐那子をひきとり、佐那子は北海道へ。

 それぞれの思いが交錯して、ハッピーエンドへ

(第3章「クリスマス・ローズ」より)。


 川久保君のことは、終結は描かれてませんでした

が・・^^;。


 北海道へ引っ越した佐那子。

 普通なら、大自然の中にいれば、おちつきを感じる

はずが、佐那子は「ここはまっくら。ここには人の明か

り(温かみ?)がない。(普通なら騒音と感じるはずの

音もない。)早く、朝がこないかな?」と感じる。

 ま、殆どは、”父親”を求めているのですが^^、この

逆転の発想ともいえる、大和和紀さんの感性がすご

いなーと思います(えらそうなこと言うてごめんなさ

い^^;)。



「眠らない街から」

 1989年7月13日 第1刷発行




 あ。そうそう。

 ここからは、聞き流してください。


 銀座とか乃木坂あたりは良いお酒なのかな?--;と

思います。

 逆に***とかの安酒呑んでそうなとこの夜にいる酔っ

ぱらいはタチ悪いw。