犯人宛てゲームスタート！ ピップの推理が冴える！
◇受験生は謎解きに向かない◇ -Kill Joy-
ホリー・ジャクソン 服部京子 訳
高校生のピップにある招待状が届いた。試験が終わった週末、友人宅で架空の殺人の犯人当てゲームが開催されるという。舞台は1924年、孤島に建つ大富豪の館という設定で、参加者は同級生とその兄の7人。開始早々、館の主の刺殺死体が発見される。当初は乗り気ではなかったピップだが、次第にゲームにのめり込んでいき……。爽やかで楽しい『自由研究には向かない殺人』前日譚！
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高校卒業に必要な試験を終え、卒業自由研究を残すのみになったピップのところに友人コナーから招待状が届いた。ただの誕生日パーティーではなく、1924年、とある孤島にある大富豪の家を舞台にした殺人犯当てゲームだ。ピップはコナー演じる大富豪レジナルドの姪で家庭教師のシーリア・ボーンだ。他はレジナルドの息子やその家族や使用人たちーーー皆、ピップの友人、顔見知りだ。
コナー宅もとい、孤島の大富豪の家に集まると開始早々、レジナルドもとい、コナーが早速死体になったーーーゲーム開始！ ピップはリトル・キルトンで起こった"本物"の殺人事件、アンディ・ベル殺人事件のことを考えてしまい、内心乗り気になれないがブックレットに沿ってキャラクターの事実や手がかりを見つけるにつれてだんだん夢中になってーーー
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「受験生は謎解きに向かない」です(・∀・)
21世紀の高校生が皆で集まって犯人宛てゲームやろうぜ！ とかまさに英国。しかもブックレットや手がかり作成がかなり凝っていて力の入れようが分かります。コナーすげぇ。読んでいて自分もゲームに参加しているような気分に。これ、綴込み付録で全員分載せてくれたら良かったのに←
さて、本書は推理がまだゲームでしか無かった、無邪気な時間だった、自由研究の前日譚なんです。あらすじには「爽やかで楽しい」と書いてありますが本編3作を知っていると「どうしてあんな未来に」と心が吐血します_:(´ཀ`」 ∠): 特に最後、ああ思ったから最終作、あんなことが出来てしまったんだ……と思ったら胸がきりきりきりと締め付けられるーーー
でもここでピップの推理が冴えなかったら自由研究があああああ← そう、どちらに転がっても心は吐血するのは決定事項なのだ！ それなら真実が明らかになる方がいいだろうよ！
ピップシリーズは素人探偵ものにありがち勧善懲悪、皆も私も笑顔でハッピーエンドではまず無いし、というか真実が人を幸せにしないこのまま4作目が無い方が読者の心が死にそうなので続きを待ちたいと思います！ というかラディに会いたいです！←
「受験生は謎解きに向かない」でした(･∀･)/
人間よりも人間らしい模造人間。彼らは何をもたらすかーーー(*^o^*)/