僕にはじいちゃんがいます。
あまりに小さい頃の記憶はないけれど僕はおじいちゃんっ子だったらしい。
じいちゃんは昔からちょっとしたことでも喜んでくれて、褒めてくれて、それを周りの人に自慢していた。
たとえば学芸会で主役に選ばれたとか、陸上記録会でリレーの選手に選ばれたとか、それこそバンドをはじめたって言った時も「すごいじゃないか、頑張れよ」って。
まだ始めただけなんだけどなあ。笑
と思いつつもそんなじいちゃんの笑顔と言葉で頑張ろうと思った。
今でも何かと僕がやることを気遣って、心配してくれている。
それを分かっているから嬉しくて力になっていた。
そんなじいちゃんが最近身体の調子が良くないらしい。
「体調は大丈夫なの？」と聞くと「大丈夫だよ。でもそろそろママ（ばあちゃん）のところに行ってもいい頃かなと思ってるんだ」なんて笑って言った。
きっと冗談だろうと分かってはいるけれど、いつもの笑顔でそんな言葉を口にするじいちゃんに寂しさとどうしようもない気持ちを覚えた。
最近は歳のせいか説明をしても理解をし辛いことや聞こえ辛いことがあるらしくそれをじいちゃんは謝ってくる。
僕ははそれなら何度でも説明すればいいと思っているけれど、きっとじいちゃんは昔のようにすぐに喜べなくなってしまったことを悔やんでいるんだろうと思った。
だから僕は思うんです。
じいちゃんがすぐに理解できて喜んでくれるように、
難しいことは抜きにして例えばかけっこで一番になったよ！って言うくらいに、
それくらい分かりやすい成果を報告したいなって。
大好きな音楽に勝ち負けはないと思っているし、素敵な音楽はたくさんあるとも思ってる。
それでもじいちゃんに「一等賞とったよ！」って小さい頃のように言いたい。
無理に笑った顔なんかじゃなく、じいちゃんの喜ぶ顔がまた見たい。
悲しいけれど命って永遠じゃないことは誰だって知っている。
だからじいちゃんの笑顔が見られるうちにたくさんの僕なりの一等賞の報告をしたいなと思った。
まずはその一つ目。
10月11日のHOTLINE東北FINAL。
グランプリをとります。
応援してくれるみんなのためにも絶対に。