今回は、話題のミニPCでQSVを使ったハードウェアエンコードの単純比較です。
こんな低性能なPCでエンコードする人はいないのか誰も比較レビューしていないんですよね。使用したミニPCは下記の2つです。amazonタイムセールで投げ売りされています。
①GMKtec NucBox3(intel Celeron J4125+UHD graphics600&DDR4 8GB)
②SkyBrium intel miniPC(intel N100+Core UHD graphics&LPDDR5 8GB)
まずは、実際の使用によるPC性能の違いをCinebench R23で比較します。
他のレビューブログとほぼ同じになりました。マルチ性能は1.65倍、シングル性能は2.12倍。
同じ4コア4スレッドなのに、N100は12世代CPUの特徴であるシングルスレッドの向上が本当に素晴らしいです。
エンコードは、バージョンアップで格段に機能が向上したHandBrake 1.6.1。
変換元の動画は、インターレースのmpeg2で解像度は480iと1080iの2種類。プリセットはGenralのSuper HQを使い、フィルタータブでインターレース解除Decombデフォルト、動画タブでH.264(QSV)とH.265(QSV)に設定しました。
HandBrakeのQSVエンコードはCPU、GPU、メモリー全てでエンコード速度に違いが出ます。ベンチマークでの性能差がQSVエンコードに反映されるのか。特にQSVはメモリー依存なのでDDR4とDDR5の違いで高速化するのか個人的に気になるところ。
【HandBrakeによるミニPCのQSV比較の結果】
1080iは時間がかかると思い短い動画を選びました。今回の比較だと、H.264 480iではCinebench R23ベンチマークのマルチ性能差と同じ約1.65倍、1080iではなんと約3倍速に。これはN100のシングル性能とDDR5の速度が貢献しているに違いありません。
しかし、エンコード速度はミニPCの限界なのか頭打ちっぽいですね。J4125はH.264とH.265で差が出てますが、N100はほぼ同じ速度です。逆にN100はH.265でもH.264並みに高速とも言えます。保存用なら画質も断然綺麗なH.265が良いですね。
GPUも新世代によりエンコード性能が向上している為かN100の方がファイルサイズが縮んでいます。
そんな訳で想像した以上に速くて驚いたのですが、メインPCのintel ARC A380でQSVエンコードをすれば、Celeron J4125より約10倍速くエンコード出来ます。誰もこんな比較しないわけだ
しかし、N100は本当に凄いです。これでいて、更に内蔵GPUはYoutubeで標準になりつつあるAV1のハードウェアデコード対応です。エンコードも出来れば最高でしたが2万円台のPCなら充分ですね。買って良かったです。
関連商品